『カメラを止めるな!』韓国公開。「幼稚な3流映画」との評でも口コミ感染を起こすか
大ヒット中の映画『カメラを止めるな!』が、8月23日から韓国でも公開される。
周知の通り、同作は低予算で制作されたインディーズ映画で、当初は東京都内の劇場2館から上映がスタート。口コミで“感染”していくように人気が広がり、現在は全国47都道府県・累計上映館数200館以上で拡大公開されている。
そんな話題作だけに、韓国での公開に現地でも注目度が高い。
7月に開催された「第22回富川国際ファンタスティック映画祭」に出品された際は、人気女優たちが大胆ドレス姿で登場したレッドカーペット・セレモニーに負けず劣らず関心を集めていた。
(参考記事:“大胆露出”に元KARAの知英は美背中&スラリ美脚を披露!! 韓国映画祭レッドカーペットの様子)
最近も、「幼稚な3流ゾンビ映画の愉快な反乱」(『聯合ニュース』)、「観客動員数10万人を突破した日本の低予算映画の底力」(『オーマイニュース』)など、複数のメディアで取り上げられている。
韓国で人気の日本映画はどんなジャンル?
そもそも韓国では、これまでも日本の映画が人気を集めてきた。
1998年の「日本大衆文化開放」以降、北野武監督の映画『HANA-BI』を皮切りに、韓国では数多くの日本映画が公開されてきたし、日本の小説やドラマをもとに作られた韓国映画も多い。
特に有名なのは、日本から4年遅れた1999年に公開された岩井俊二監督の『Love Letter』だ。韓国では「恋愛映画のクラシック」ともいわれており、昨年12月には、2013年と2016年に続いて3回目となる再上映が行われたのだから、その人気ぶりがうかがえるだろう。
また、日本のアニメ映画の人気も高い。スタジオジブリ作品などもファンが多く、韓国で人気の作品が日本と異なるのも面白いところだ。
(参考記事:韓国の映画ファンが評価するスタジオジブリ作品のベスト10とワースト1位は?)
昨年は日本でも社会現象を巻き起こした『君の名は。』が大ヒットした。
韓国語吹き替え版では、ヒロイン三葉役を“清純美女”とされる19歳の美少女系女優キム・ソヒョンが務めたことも話題を呼び、累計観客動員数は累計観客動員数367万3876人を記録した。
その『君の名は。』のヒットもあり、昨年は日本映画全体の観客動員数が前年の345万人から2倍以上増え792万人に上ったというから、韓国で日本映画が好調なのは間違いないだろう。
今年も『万引き家族』や『今夜、ロマンス劇場で』など多くの日本映画が公開され、関心を集めている。5月に公開された『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』も、マニアを中心に話題になった。
篠崎愛もネット“口コミ”からだった!!
そんな流れの中で今度は『カメラを止めるな!』も韓国で話題になっているわけだが、はたして韓国ではどのような反響を呼ぶだろうか。
個人的に注目したいのは、観客の口コミだ。
というのも、日本では口コミから人気が広がったが、韓国でも口コミの力は強い。口コミからヒットする商品もあるし、ネットから人気に火が付く芸能人も数多いのだ。
最近、韓国で爆発的な人気を集めており、昨年11月に発売した韓国版写真集も大きな反響を呼んだ歌手でグラビアアイドルの篠崎愛なども、ネットから有名になったケースだ。
(参考記事:日・韓・台コンプリート!! 篠崎愛の“限界ギリギリ”写真集カットを特別入手!!)
口コミからヒットした映画もある。
例えば、2016年に公開された『空と風と星の詩人〜尹東柱の生涯〜』だ。
同作もどちらかというと低予算作で宣伝も比較的少なかったが、評判が評判を呼び公開2週目から上映劇場が拡大。観客動員数100万人を突破するヒット作となった。
また、今年3月に公開されたホラー映画『昆池岩(コンジアム)』も、恐怖のあまり客席にポップコーンを大量にこぼした写真などがネット上で広まり話題になった。
韓国のホラー映画史上4作品目となる観客動員数200万人突破を果たしたというから口コミの力を感じるだろう。
そんな前例もあるだけに、『カメラを止めるな!』が韓国でも口コミで人気を広げる可能性もあるかもしれない。
いずれにしても、明日から韓国公開が現地で話題になっていることは事実だ。日本で社会現象を巻き起こしているインディーズ映画が、韓国でもヒットするかどうか注目したい。