Yahoo!ニュース

ヤンキースは第1戦に続いて第2戦も白星。不振のジャッジもホームラン。2勝0敗から敗退の前例は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)Oct 15, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 10月15日、ニューヨーク・ヤンキースは、6対3でクリーブランド・ガーディアンズを下し、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズを2勝0敗とした。

 1リーグ2地区から3地区に増えた1994年以降のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズは、今年が30年目だ。1994年は、ストライキによってレギュラーシーズンが途中で打ち切られ、ポストシーズンも開催されなかった。

 1995年から昨年までの58シリーズは、最初の2試合を終えた時点で、2勝0敗/0勝2敗のシリーズと1勝1敗のシリーズが29度ずつだった。今年も含めると、30シリーズずつだ。

 2勝0敗の29チームのうち、第3戦も勝って3勝0敗は14チーム、第3戦に敗れて2勝1敗は15チームだ。連勝が続くか止まるかは、五分五分となっている。

 一方、第3戦の勝敗を問わず、2勝0敗の29チーム中26チームは、シリーズを突破し、リーグ・チャンピオンとしてワールドシリーズに進んでいる。2勝0敗からのシリーズ敗退は、2004年のヤンキースと2020年のアトランタ・ブレーブスに、昨年のフィラデルフィア・フィリーズしかない。

 2004年のヤンキースは、第1戦と第2戦に続き、第3戦も勝ち、3勝0敗としながら、第4戦からボストン・レッドソックスに4連敗を喫した。○○○●●●●だ。

 現在、ロサンゼルス・ドジャースで采配を振っているデーブ・ロバーツは、2004年の夏に、ドジャースからレッドソックスへ移籍した。リーグ・チャンピオンシップ・シリーズの第4戦、レッドソックスが1点を追う9回裏に、四球で出塁したイニングの先頭打者、ケビン・ミラーの代走として、ロバーツは起用された。そして、初球に二盗を決め、ビル・ミラーのヒットで同点のホームを踏んだ。

 ちなみに、この前年のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズは、ヤンキースが4勝3敗でレッドソックスを破った(●○○●○●○なので、2勝0敗/0勝2敗の29シリーズには含まれない)。第7戦の11回裏にホームランを打ち、シリーズを終わらせたのは、現ヤンキース監督のアーロン・ブーンだ。

 2勝0敗からシリーズ敗退のあと2チームは、2020年のブレーブスが○○●○●●●、昨年のフィリーズは○○●●○●●。それぞれ、ドジャースとアリゾナ・ダイヤモンドバックスに敗れた。

 なお、2勝0敗からシリーズを突破した26チームは、○○○○が8チーム、○○○●○が2チーム、○○●○○が5チーム、○○○●●○が2チーム、○○●○●○が5チーム、○○○●●●○が1チーム(2020年のタンパベイ・レイズ)、○○●●●○○は3チームだ。昨年のテキサス・レンジャーズは、最後のパターンだった。

 今年のシリーズがどうなるのかは、まだわからない。だが、ヤンキースは、2勝0敗とリードしている。それに加え、第2戦の7回裏には、キャプテンのアーロン・ジャッジが、このポストシーズン初のホームランを打った。それまでの25打席は、内野安打と二塁打が1本ずつの17打数2安打に、犠牲フライ2本による2打点にとどまっていた。

 2試合を終え、1勝1敗のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズについては、こちらで書いた。

「ドジャースは○●、メッツは●○。1勝1敗となった過去のシリーズの勝者は…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事