【2024年】3900湯を巡った温泉マニアが振り返る「ひとり旅が快適な温泉宿5選」(東日本編)
2024年もさまざまな温泉地をひとり、「ソロ温泉」で巡ってきた。やはり気楽なひとり旅は最高である。
ということで、2024年に訪ねた温泉地の中で、ひとりで泊まってよかった宿を東日本エリアに絞って5カ所紹介したい。
知内温泉・ユートピア和楽園(北海道)
渡島半島南部の一軒宿。開湯は1247年、北海道最古の歴史を持つとされる温泉地で、松前藩の湯治場でもあった。原生林に囲まれた宿は5つの源泉をもち、内湯や露天などにザバザバとかけ流しにされている。特筆すべきは床や湯船に堆積した析出物で、まるで棚田や月のクレーターのような独特の景観をつくりだしている。源泉が濃い証拠だ。2024年には新感覚のサウナ施設が誕生し、サウナ好きにも注目されている。
鉛温泉・藤三旅館(岩手県)
花巻南温泉峡にある一軒宿。「藤三旅館」の名物は、湯船の深さが平均1.25mもある「白猿の湯」。立ったまま入浴する珍しいスタイルの混浴風呂だ。源泉は湯船の底からぷくぷくと湧き出す足元湧出泉で、湯の鮮度は抜群。何度入っても感動する。川に面した露天風呂もすばらしい。旅館部と湯治部に分かれており、ひとり旅なら軽めの食事が2食分付くプランも選べる湯治部でも十分。鮮度の高い湯にひたすら向き合うには最適の環境である。
男鹿温泉・男鹿萬盛閣(秋田県)
なまはげの里として知られる男鹿半島には、良質な塩化物泉が湧いている。数軒の宿が並ぶが、男鹿萬盛閣は「網元の宿」ということもあり、食事にはずらりと魚介類が並ぶ。男鹿沖で獲れる紅ズワイガニを丸ごと1匹いただいたのは思い出深い。プランにもよるが、男鹿名物の石焼料理もある。温泉は内湯のみだが、あつあつのかけ流しを楽しめる。大きすぎない中規模旅館で、ひとりでも気楽に滞在できる。
オホーツク温泉・ホテル日の出岬(北海道)
北海道のオホーツク海に面した雄武町にある一軒宿。知床と稚内のちょうど中間点に位置する。冬季には流氷が漂着するという海岸に面した宿で、大きなガラス張りの内湯と露天風呂からは大海原を望める。塩分の強い塩化物泉だ。その名の通り、日の出の名所である岬の付け根に位置するため、早起きして神々しい朝日を拝めたのはよい思い出だ。場所が場所だけに、ホタテ、サケ、イクラ、毛ガニなど海の幸は何を食べてもおいしい。
角間温泉・ようだや旅館(長野県)
渋・湯田中エリアは10以上の温泉地がひしめく一大温泉郷。そのひとつ、角間温泉は共同浴場の「大湯」を中心に小さな宿が寄り添うように立つ静かな温泉地。木造の旅館や共同浴場など旅情を誘う昭和レトロな空間が魅力だ。まるで時間が止まってしまったかのよう。宿のひとつ、ようだや旅館は木造3階建ての歴史を感じさせる外観。館内も年季は入っているが、清潔感があり、田舎の実家に帰ってきた気分になる。冬はこたつが用意されているのもレトロ感を高めてくれる。宿の浴場はもちろん源泉かけ流しだが、宿泊客限定で「大湯」をはじめ3つの共同浴場を利用できる。温泉三昧にはもっていこいだ。
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