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「怖い」「なぜあんなものが...」市境の交差点で異様な存在を放つ「不気味な道しるべ」あれ何?藤沢市

ころんころライター(藤沢市)

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【プライスレス藤沢】
~藤沢の魅力を再発見~

藤沢市内で見つけたプライスレスな情報シリーズ。103カ所目は藤沢市用田にある『大山道標(不動明王坐像道標)』です。

県道22号線と県道43号線が交わる場所に位置し、藤沢市から寒川町や海老名市へとつながる「用田交差点」。大山へ通じる柏尾道・中原街道・厚木街道が交わる地点で、「用田辻」とも呼ばれています。通勤・通学のルートとしても使われるため、比較的交通量の多い交差点ですよね。

この交差点に、見た目がちょっと怖い“歴史的な道しるべ”『大山道標』が建っているのをご存知でしょうか?

『大山道標』とは…
江戸時代の人々に大人気だった小旅行「大山参詣(大山詣り)」。神奈川県伊勢原市のシンボル「大山」をめざし、年間20万人もの人々が参拝に足を運んだと言われています。その参詣者たちが利用した「大山道」を示す道しるべとして、地域の人々や講中(こうじゅう/信仰などのために結ばれた集団)が建てたのが『大山道標』です。

写真中央に写る“あれ”です。さらに近づいてみます。

高さ約2メートルはありそうな石仏で、道標の上には迫力のある不動明王像が鎮座しています。

藤沢市用田『大山道標(不動明王坐像道標)』
藤沢市用田『大山道標(不動明王坐像道標)』

近づいて見るとなかなかのインパクト。近隣住民の方からは「不気味」「ちょっと怖い」「なぜあんなものが...」と言った声も聞かれました。

思い返すと、2023年4月に記事にした、同じく大山道標の『四ツ谷不動(藤沢市城南)』にも、強面の不動明王像が鎮座していましたね。

『四ツ谷不動』
『四ツ谷不動』
『四ツ谷不動』
『四ツ谷不動』

いずれの道標にも強面の不動明王像が鎮座している理由は、神奈川県伊勢原市に位置する『雨降山 大山寺(あぶりさんおおやまでら)』のご本尊が不動明王像であることに由来すると考えられます。

「用田交差点」の道標は、四方に「右大山道・東柏尾道・北江戸志ん道・南一之宮道」と刻まれているそうですが、「右大山道」の部分だけがかろうじて読み取れる状態。

道標の横には石碑が立ち並び、当時の記録が垣間見られます。

藤沢市内には、このような大山道標が複数残されていますが、正確な数は定かではありません。ですがこの不明確さが、かえって人々の歩みや信仰の形を想像するきっかけとなり、歴史へのロマンを感じさせてくれます。

藤沢市用田にある『大山道標(不動明王坐像道標)』の後ろ姿
藤沢市用田にある『大山道標(不動明王坐像道標)』の後ろ姿

ちなみに、藤沢市の公式ホームページ(外部リンク)には、藤沢市文化財ハイキングコース「長後大山道コース」という、大山信仰や民間信仰などにまつわる史跡を巡るハイキングコースが紹介されています。こちらもあわせて参考にしてみてください。

基本情報
『用田辻 大山道標』
住所:藤沢市用田(「用田交差点」)
※駐車場はないため、行かれる際は公共交通機関をご利用ください。

ライター(藤沢市)

湘南エリアの複数メディアや紙面、昭文社「まっぷるトラベルガイド」などで、記事執筆&撮影を担当。取材スポットは1000ヶ所超え。そんな取材後記や、徒然なるままのゆるゆる日暮らしを、Instagramに綴っています。ほわっとあたたかくなる「神奈川県藤沢市」の情報をお届けできたら幸いです。※毎週日曜の20時10分に、LINEを通じて1週間分の記事を「まとめてお届け (ダイジェスト配信)」しています。友だち追加すると、藤沢市の話題(特に美味しいもの情報)に困りません。

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