亀田興毅がジムオープン「ボクサーが稼げるような形を作りたい」その狙いとは
ボクシング元世界3階級王者・亀田興毅氏(34)が、3月1日大阪市内にジムを開設した。
亀田氏は昨年12月に、ライブ配信アプリ「17LIVE(イチナナ)」でスパーリング団体戦を企画し注目を集めていた。
引退後も話題を集める
2015年に現役を引退してからも、度々エキシビジョンでリングに上がり注目を集めていた興毅氏。
2018年には元世界王者でフライ級時代に唯一敗戦したポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)と引退試合を行い2ラウンドKOで勝利。
また、2019年には那須川天心とボクシングでエキシビジョンマッチを行った。
知名度がある興毅氏がリングに上がると、それだけで大きな話題になる。
現役時代は賛否両論あった興毅氏だがボクシングに対する情熱は強い。引退後も自らを活かしてボクシング普及活動を続けている。
ライブ配信とコラボ
昨年12月にはライブ配信アプリ17LIVEとコラボし、今までにない企画が行われた。
亀田興毅氏が率いる元プロを集めたボクサー軍団「興毅軍団」と、亀田史郎氏が育てる3150ファイトクラブの「七福神」との対戦は、親子対決と銘打たれ話題を集めた。
3150ファイトクラブとはYouTubeで話題になっているボクシングリアリティショーだ。一般公募で集まったボクシング候補生をプロにするための番組で、若者を中心に人気がある。
選手同士の喧嘩や、一人一人のストーリーが描かれ、2000年代に流行ったガチンコファイトクラブを連想させる。
この企画ではギフティングと呼ばれるシステムが導入された。視聴者が気に入ったライバー(出演者)にギフトを贈り、そのギフティング収益を勝者が総取りできるというものだ。
興毅氏も「初めての試みであれだけの成果を出せたのはとても良かった。視聴者の皆さんにエンターテイメントを提供できたと思います」と手応えを感じたようだ。
「大きな一歩になったと思います。僕はもうリングを降りました。今後はボクサーが戦える場を作るのが自分の役目だと思います」
念願のジムオープン
ファイトクラブ撮影後、興毅氏から「西日本ボクシング協会にプロ加盟の申請書を提出した」と話を聞いていた。
そして、ついに念願の「3150(サイコー)ファイトクラブ」ジムがオープンした。
興毅氏は「ボクシングに恩返しがしたい。強くてキャラクターがあり、人気が出る選手を作り上げていきたい」と豊富を語った。
現在、在籍しているプロ選手は亀田家の三男の2階級王者の亀田和毅(29)氏だ。
海外を活動拠点としていた和毅だが、しばらく試合から遠ざかっている。再び世界の舞台に立つために兄の興毅氏がサポートするようだ。
おそらく父親の史郎氏が育てている選手たちもこのジムでデビューする事になるだろう。デビュー前だがYouTubeで注目を集めている彼らがプロになれば大きな話題になる。
ボクシング界は新型コロナウイルスの影響で、興行数が減少し、苦境に立たされている。
興毅氏も撮影後に「命をかけて戦ってるボクサーたちに、それに見合ったファイトマネーを稼げるような形を作りたい」と語っていた。
昔のやり方では限界に来ているため、時代に合った取り組みが必要だ。
今後はボクシングを広げていくためにも、YouTubeなどのSNSを使ったPRも必要になってくるだろう。
業界の常識を覆した方法で、若い世代にもボクシングを広げてほしい。