NTTグループのラグビー部再編へ。シャイニングアークスの声は。【ラグビー旬な一問一答】
※3月21日、戦績について一部改正いたしました。関係者の皆様にお詫び申し上げます。
日本ラグビー最高峰のリーグワン・ディビジョン1に加盟するNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安は、3月20日、NTTグループのラグビー部の再編の見通しが発表された後、初めての公式戦に臨んだ。
東京は秩父宮ラグビー場での第10節で、東京サントリーサンゴリアスに29―69と大敗した。序盤から圧倒され、3連敗を喫した。
試合後は、元主将で日本代表経験のある金正奎クラブキャプテンが会見。試合を総括する前に、声明を発表した。
以下、共同取材時の一問一答の一部‘(編集箇所あり)
「まず、はじめに、今週、NTTの(再編の)報道がありましたように、様々なご意見を皆様から頂いています。ファンの皆さま、様々な方々に、戸惑いなど、様々な印象を与えてしまっていると感じています。
またNTTドコモさんの方が縮小とか、一方的な報道になってしまっていたりとか、噂ベースで出て回っていたりとか。そういったことは、確定ではないにしろ、自分たちにとって戸惑いがあるというか…。一番は、ファンの皆さんにいろんな心配をかけてしまっているところに、言葉に表せない気持ちがすごくあります。ただいつも通り変わりなくファンの皆様が応援してくださっているので、そういったところに感謝していますし、また、NTTコミュニケーションズとNTTドコモさんはお互いに、いまも切磋琢磨し合って、高め合っています。ともにリーグワンで戦っています。
(シーズンは)半分を折り返していますが、レッドハリケーンズ、そしてシャイニングアークスを引き続きサポートしていただきたいと思いますし、発表は会社の方からあるので、それまでしばらくお待ちいただけたらと思います。
本日の試合に関してはロブが言ったように、最後まで諦めることなく戦った選手を誇りに思いますし、デビューしたカラム(・マクドナルド)、後半から入った西橋(勇人)が素晴らしいエナジーを持ってセカンドハーフを盛り返していけた。頭を下げることなく、次のブラックラムズ戦に向け、準備をして、戦っていきたいと思います。
すみません、最初にお時間をいただいて、ありがとうございます」
リーグワンの東海林一専務理事は3月16日、会見し、かねて報じられていた同グループのクラブ再編について発表した。
今年7月までに、NTTグループのシンボルとなるラグビーチームを運営する新事業運営会社が設立される。当該クラブの拠点は、現在シャイニングアークスが活動する浦安市内の施設となる見通し。
一方、NTTドコモは従来と異なる社員中心のクラブを保有し、レッドハリケーンズのベースとなる大阪に置く。再審査を経て、参加するディビジョンを変えることが想定される。
諸事は、4月上旬までに開くリーグの理事会を経て正式に定まる。
試合後の会見では、司会者が「質問内容は試合についてのみとさせてほしい」と前置きしながら、質疑に移った。
――準備状況で混乱は。
「ゼロじゃないにしろ、そこはコントロールできない部分です。自分たちの残された試合は少なくなっているので、このメンバーでできる喜びをかみしめて、ひとりひとりが準備できていると思う。そこは、大丈夫です」
ロブ・ペニー監督と金が辞去すると、スクラムハーフで先発した湯本睦が登壇。「(失点後も)アグレッシブにアタックする方をメインにした(修正点を掲げた)結果(失点が増えた)」と反省したうえで、このように述べた。
「報道にあった通り、会社が発表したことがすべてだと思っている。そのなかで自分たちの試合に対して、1試合、1試合やることを明確に、いまできることを最大限、考え、1試合、1試合を楽しむことを、勝利をすることを目指して、いい準備はしてきたのかなと思います」
現在のチームで戦える時間はあとわずか。どんなシーズンを送りたいかと聞かれれば、あくまでアスリートとして「前半からゲームをコントロールしていかないといけない。ゲームプランをマネジメントできるよう、チームとして取り組んでいきたいです」と述べた。