2021年の相場は警戒が必要 ジム・ロジャーズ世界的投資家が予言
ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。インタビュー監修をしたジム・ロジャーズ著『大転換の時代 世界的投資家が予言』(プレジデント社)から2021年のマーケットの行方について読み解いていきたいと思います。
株式相場はワクチンへの期待からバブル気味になりつつありますが、波に乗るべきか、手を出すべきではないか、迷っている投資家も多いと思います。ロジャーズ氏は大統領選挙の翌年は気をつけるべきだと言います。
ロジャーズ氏は「過熱した「バブルの末期」には暴落が待っている。」とも指摘しつつもしばらくバブルは続く可能性が高いと指摘しています。
また、バイデン政権が誕生をすると、市場にとっては好ましくなく、ベア相場が近づく可能性があると言及しています。
資産運用が非常に難しい局面ですが、ロジャーズ氏は「今のトレンドで最も割安な金融商品は何かと聞かれたら、商品だと答える。」「21年以降は、断然商品の方を買いたいと思っている。」と言います。
以前から繰り返し、金と銀は株式相場が大崩壊する時に保険としてポートフォリオを守ってくれるので誰しもが持つべきだと指摘していますが、農業やエネルギーなど商品相場に注目すべきだと言うのです。「長期的に見れば、商品ほど儲かっている資産は少ない。」という理由からです。
たとえ株式相場が行き詰まってしまったとしても、商品相場で儲けることが可能だと言うのです。株式と商品と両方に投資をすることができれば、武器を2つ持っていることになると言います。
ロジャーズ氏は投資で成功する秘訣は次のことだと言います。
2021年は波に乗りながらもポートフォリオに保険をかけるなど気をつける必要がありそうです。プット・オプションを利用したり、高くなり過ぎている資産クラスを少し売却して、割安な資産クラスである商品などを加えて分散投資をするなども考えられます。
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