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アルトゥーベを5年1億2500万ドルで引き留めたアストロズは、この選手とも延長契約を交わすのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
アレックス・ブレグマン(左)とホゼ・アルトゥーベ Nov 7, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2月6日、ヒューストン・アストロズは、二塁手のホゼ・アルトゥーベと5年間の延長契約を交わしたことを発表した。ESPNのジェフ・パッサンらによると、契約は5年1億2500万ドル(2025~29年)。現在の契約は7年1億6350万ドル(2018~24年)、その前の契約は4年1250万ドル(2014~17年)だった。

 過去10シーズン(2014~23年)のうち、アルトゥーベの出塁率が.350に届かなかったのは、短縮シーズンの2020年だけ。OPS.810未満も同様だ。5月に34歳となるが、まだ衰えの兆候はない。2023年はWBCで死球を受けて出遅れ、90試合の出場にとどまったものの、打率.311と出塁率.393、17本塁打と14盗塁、OPS.915を記録した。

 2017年以降の7シーズン中、アストロズが地区優勝を逃したのは、こちらも2020年しかない。しかも、ワイルドカードの2020年を含め、7年続けてリーグ・チャンピオンシップ・シリーズに進んでいる。それらのうち、2017年と2022年はワールドシリーズを制し、2019年と2021年もリーグ優勝を飾った。

 先日までのアルトゥーベと同じく、アストロズでは、三塁手のアレックス・ブレグマンも、来オフにFAとなる。2024年は、5年1億ドル(2020~24年)の契約最終年だ。また、DHのヨーダン・アルバレスとは6年1億1500万ドル(2023~28年)の延長契約を交わしているが、外野手のカイル・タッカーは2025年のオフにFAとなる。

 アストロズがつなぎ止める――あるいはつなぎ止めようとする――のは、ブレグマンとタッカーのどちらか一方ではないだろうか。2024年のシーズン年齢は、ブレグマンが30歳、タッカーは27歳だ。彼らの年齢からすると、アストロズが引き留めるには、今回のアルトゥーベを凌ぐ大型契約を要するはずだ。

 アストロズでは、先発投手のフランバー・バルデスホゼ・ウッキーディも、タッカーと同じタイミングでFAとなる。

 かつて、アルトゥーベとブレグマンは、外野手のジョージ・スプリンガー(現トロント・ブルージェイズ)と遊撃手のカルロス・コレイア(現ミネソタ・ツインズ)とともに「コア・フォー」と称された。スプリンガーは2020年のオフ、コレイアは2021年のオフにFAとなり、アストロズを去った。けれども、その後も、アストロズは勝ち続けてきた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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