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公式記録の変更により、デビューからの連続出塁が30試合で止まる。歴代3番目の長さ

宇根夏樹ベースボール・ライター
ノーラン・シャヌエル(ロサンゼルス・エンジェルス)Mar 31, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ノーラン・シャヌエル(ロサンゼルス・エンジェルス)は、2023年8月18日のメジャーリーグ初出場から、どの試合も出塁してきた。4月5日を終えた時点では、36試合連続出塁を継続中だった。昨シーズンの29試合と今シーズンの7試合だ。

 ただ、このストリークは、思わぬ形で途切れた。公式記録の変更だ。

 開幕2試合目の3月30日は、4打席に立って4打数1安打。最後の打席で、内野安打を打った。右方向の打球に対し、一塁手が飛びついて捕り、一塁に向かっていた投手へ送球。走りながら捕球しようとした投手は、その送球を捕り損なった。

 これが、ヒットから投手のエラーに変更され、シャヌエルは、4打数1安打から4打数0安打に。ストリークは、31試合目にストップとなった。

 記録を変更するタイミングが遅かったことはさておき、変更はやむを得ない気もする。改めて映像を確認すると、送球を捕れなかった投手は、そのまま、シャヌエルよりも早くベースを踏んでいる。捕球していれば、アウトだったということだ。

 それでも、シャヌエルのデビューから30試合連続出塁は、イライアス・スポーツ・ビューローのデータ――MLB.comのサラ・ラングスが紹介している――によると、イーノス・スローター(1938年)の29試合連続出塁を上回った。シャヌエルの上には、47試合連続出塁のアルビン・デービス(1984年)と38試合連続出塁のトラック・ハンナ(1918年)しかいない。

 ちなみに、今シーズン最初の7試合は、打率.100と出塁率.321だ。記録が変更される前は、打率.150と出塁率.357だった。昨シーズンは、29試合で打率.275と出塁率.402を記録している。今シーズンのホームランの本数は、すでに昨シーズンに並んでいるが、昨シーズンは1本しか打っていない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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