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背番号「5」に変更のホークス松田宣浩、だけど「熱男」は変えないワケとは

田尻耕太郎スポーツライター
背番号5を激熱アピールする松田内野手(筆者撮影)

「変えるというより戻す」

 福岡ソフトバンクホークスの松田宣浩内野手が12月18日の契約更改後に行った会見の冒頭で、来季から背番号を「5」に変更することを発表した。

「変えるというより、戻すという感じですかね」

 もともと入団から11年間背負った番号だ。17年から「長嶋茂雄さんに憧れていたので」と3番を背負ったが、今季は打撃不振に苦しみ、フル出場して32本塁打こそ放ったが不本意なシーズンを送っていた。

「クライマックスシリーズや日本シリーズで結果を出せず、試合にも出られなかった。それは自分の責任。自分に対して腹も立つ。二度とこういう思いはしたくない。ただ、ベンチに居たことで改めて『常に試合に出たい』という気持ちが芽生えたのもある」

 プロ14年目となる来季は、現在球団と交わしている4年契約の最終年にもなる。「36歳になるけどキャリアハイを目指したい。今年は32本塁打を打ったけど、トータルで打率も打点もホームランも」と意気込み、「2019年は思いっきり暴れたい」「思いっきり野球をしたい」「プロ1年目のような気持ちで」「初心に返って」「自分にプレッシャーをかけて」「持ち味の明るさと元気は出して」と、強い決意の言葉が次々と飛び出した。

呼ばれるのは名前より「熱男」

 ところで、背番号は変えるが、本塁打後の「熱男ー!」のパフォーマンスは「やりますよ!」と継続を断言した。

「優勝旅行先のハワイでも全国各地でも、松田と呼ばれるより『熱男の人でしょ』と言われることの方が多い。根付いてきたのかなと思う。それに僕が数多くホームランを打たないと『何やってるんだ』と言われてしまう。熱男は僕のモチベーションにもなる。そんなプレッシャーも感じながら、キャリアハイを目指していきたい」

 また、1月の自主トレは例年どおりにグアムで行うことも明かし、今季がプロ1年目だった周東佑京外野手と吉住晴斗投手を帯同させるという。「若い選手、特に吉住は高卒1年目だし勢いも足の速さも凄いと思う。基本的に走ることやトレーニングが中心の練習。その勢いに負けないように切磋琢磨して、負けないようにやりたい」と早くも熱男ぶり全開の姿勢を示した。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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