右翼騒動が弱点、日韓の区別なし…FNS歌謡祭に出演するIZ*ONE、韓国では賛否
本日放送される『FNS歌謡祭 第1夜』(フジテレビ系)。日本を代表するアーティストが一堂に集結するが、個人的に注目しているのは日韓合同ガールズグループ「IZ*ONE」だ。
宮脇咲良、矢吹奈子、本田仁美らAKB48メンバーも所属するIZ*ONEは、今年6月から韓国のケーブルテレビ局Mnetで放送されたオーディション番組『PRODUCE48』の合格者12人で結成されたアイドルグループ。
AKB48メンバーも参加して日韓の候補者96人が繰り広げたサバイバルは、日韓で同時放送されると日本でも大きな反響を呼んだが、同番組から輩出されたIZ*ONEは人気が高い。
(参考記事:宮脇咲良、チャン・ウォニョン…IZ*ONE(アイズワン)が“完全体プロフィール”を公開)
10月29日にリリースされたデビューアルバム『COLOR*IZ』は、日本のオリコン週間アルバムランキングで1位を獲得した。
また先日、女子中高生向けのマーケティング支援などを手がけるAMFが発表した『JC・JK流行語大賞2018』の「モノ部門」4位には『PRODUCE48』が入っていたし、AMFが同時発表した『JC・JK 2019トレンド予測』でもIZ*ONEが「ヒト部門」1位に輝いていた。
そんなIZ*ONEにとって、今夜の『FNS歌謡祭』はグループ初となる日本の音楽番組出演となる。
日本で着実に支持を広げていることがうかがえるが、韓国ではIZ*ONEが賛否両論を呼んでいることをご存じだろうか。
炎上する韓国芸能界。IZ*ONEも槍玉に
もちろん、韓国にもIZ*ONEのファンは多い。
デビューアルバムは初週売上が8万822枚を記録し、韓国国内で発売されたK-POPガールズグループのデビューアルバムとしては売上最高記録を更新した。
先月28日に仁川(インチョン)で行われた、K-POPとドラマ分野で活躍したスターを表彰する授賞式「2018 Asia Artist Awards(AAA)」では新人賞を受賞。
当日はガールズグループTWICEや俳優のイ・ビョンホンなどが登場し、レッドカーペットイベントでは“国民の初恋”とされ,「世界で最も美しい顔100人」にも選ばれたことがある女優兼歌手のペ・スジのドレス姿なども話題になったが、IZ*ONEもそんな豪華スターたちに負けない注目ぶりだった。
しかし、IZ*ONEは日韓合同グループならではの問題も浮上している。日本人メンバーたちに対し、一部で“右翼”というレッテルが貼られているのだ。
韓国メディアの報道によれば、AKB48の一部メンバーが過去に靖国神社を訪れたり、旭日旗を連想させる衣装を身に着けたりしていたことを蒸し返し、一方的に“右翼”と認定されているらしい。
もともと韓国芸能界では、芸能人の政治的スタンスが槍玉に挙げられることがあった。特に日韓関係には敏感で、先祖が親日派だったというだけで人気俳優が謝罪に追い込まれたこともある。
(参考記事:両親が詐欺、夫が飲酒運転、先祖が親日派…韓国芸能人を悩ます“家族リスク”事例まとめ)
そんななかでIZ*ONEの日本人メンバーも一部から批判を受けているわけだが、「IZ*ONEの唯一の弱点があるとすれば、“右翼”騒動だ。現在も多くの人たちが彼女たちに厳しい視線を向けている」(『オーマイニュース』)と報じるメディアもあるなか、今後の韓国活動が心配にもなってくる。
BTS“原爆Tシャツ”騒動もあったが…
もっとも、そんな“右翼認定”騒動も、IZ*ONEの韓国活動には影響がないという見方もある。『PRODUCE48』放送当時から彼女たちを追ってきたという旧知の韓国記者はこう語る。
「日本人メンバーの“右翼”騒動がたびたび話題に挙がるのは事実ですが、韓国ファンたちは大して気にしていない様子です。“右翼”とされているのも、一部のアンチが問題を蒸し返して騒いでいるのを、メディアが面白おかしく取り上げているだけで、あまり関心もないみたいですね。
そもそも、韓国のIZ*ONEのファンたちは、韓国人メンバーと日本人メンバーを区別して見ていません。日本人メンバーもIZ*ONEの一員であり、K-POPアイドルの一人なのです。いまや彼女たちの姿をテレビで観ない日はないほどですが、今後もIZ*ONEの人気は続いていくと思いますよ」
(参考記事:AKB矢吹奈子、本田仁美の韓国名は?IZ*ONEの生配信が視聴者20万超の反響)
いずれにしても、IZ*ONEが政治的な問題によって賛否両論を巻き起こしているのは間違いないだろう。最近はBTS(防弾少年団)の“原爆Tシャツ”騒動も波紋を呼び、日韓の間で険悪なムードも流れているなか、日韓合同ガールズグループの活動には今後も関心が集まりそうだ。
『FNS歌謡祭』出演など日本では知名度と人気を高めているが、韓国での活動と反響にも引き続き注目していきたい。