アカデミー賞で約80%の予想を的中させた投手。彼のセーブ成功率はそれより上?
オークランド・アスレティックスのジョン・アックスフォードは、毎年、アカデミー賞の予想で高い的中率を誇っている。2013年が93.3%、2014年が100%、2015年と2016年は70.8%。今年も24部門中19部門を的中させ、79.2%を記録した。ここ5年の的中率は81.0%だ。
アックスフォードは通算144セーブを挙げており、セーブ成功率79.6%(失敗37度)はアカデミー賞の的中率とほとんど変わらない。ただ、アカデミー賞と違い、セーブ成功率80%未満ではクローザーとして不十分だ。昨シーズンに30セーブ以上を挙げた16投手――このなかにアックスフォードはいない――のうち、半数の8人はセーブ成功率90%を超え、80%未満はサンフランシスコ・ジャイアンツで投げたサンティアゴ・カシーヤ(77.5%)しかいなかった。
6年前、ミルウォーキー・ブルワーズにいたアックスフォードは、ナ・リーグ最多タイの46セーブを挙げ、成功率95.8%(失敗2度)を記録した。だが、その後は下降線を辿り、昨シーズンはアスレティックスで中継ぎとして投げ、セーブは3、ホールドが15だった。
それでも、今シーズンはわずかながらクローザー復帰のチャンスがある。昨シーズン、アスレティックスではライアン・マドソンが30セーブを挙げたが、成功率は81.1%(失敗7度)とそう高くなかった。ショーン・ドゥーリトルやオフに加入したカシーヤとともに、アックスフォードもクローザーの候補に入っている。
アックスフォードの球速は落ちておらず、昨シーズンも速球は平均95.6マイル、最速99.0マイルを計時した。来たるWBCで、アックスフォードはカナダのクローザーを務める。アスレティックスでも、クローザーに返り咲く可能性は皆無ではないだろう。もちろん、そうなったとしても、クローザーとして投げ続けるには、アカデミー賞の的中率を上回るセーブ成功率が求められることは言うまでもない。
ちなみに、「ムーンライト」で助演男優賞に輝いたマハーシャラ・アリは、オークランドで生まれ育った。昨年8月には始球式も行っている。
アカデミー賞の発表後、アックスフォードはこうツイートした。「ヘイ、アスレティックス…いつマハーシャラ・アリをコロシアムに呼んで始球式をしてもらうんだい? 片手にオスカー像、もう一方にはボール!」
実現する可能性は、アックスフォードのクローザー復帰よりも高そうだ。