テイラー・スイフトがポルノドメインを取る理由
KNNポール神田です!
BBCは米人気歌手のテイラー・スイフトが2015年6月1日から一般人が取得可能となる「.porn」と「.adult」のドメインを取得したと伝えた。
Taylor Swift has bought the web domain names TaylorSwift.porn and TaylorSwift.adult.
http://www.bbc.co.uk/newsbeat/32013708
なぜ?テイラー・スイフトがポルノドメインを取得するのか?
ドメイン・ネームは先行取得者がいれば、その人のものになってしまうという事例があるからだ。ボクのドメインのknn.comという三文字ドメインが取れた頃は、Japan.or.jp も beatles.or.jpもボクが管理していた。日本組織よりも東芝EMIよりも先にボクがドメインを取得してしまったからだ(すでに権利放棄済み)。 ドメイン・ネームが悪意なく先行に取得できてしまえば放棄されるまで使用されてしまう。
ティラー・スイフトも同様に、誰かが、taylorswift.pornやtaylorswift.adultを取得してしまったら、たとえ有名人であったも、取り返せないということが起こるのだ。
今回は先行して、このICANNの権利を使って購買したようだ。
誰かに取得されて、ティラー・スイフトの名前を汚されるのならば、自分で管理したいと考えるのは正しい選択だ。マドンナやレディガガやブリトニー・スピアーズなどもこのような対策に出てもおかしくない。しかし、2015年の6月1日のドメイン拡張子は、.sucks、.adult、.pornを含めた547の拡張子が登録できるようになる。すべてにおいてそのような施策が有効かどうかは疑問だ。
日本でも、.tokyoや.osakaなどの地域別のドメインの申し込みも開始されているから、ドメイン名の枯渇はあまり意識しなくてもよさそうだ。しかし、ドメイン名を見ても、それがウェブサイトなのか?何を意味するのかがわかりにくくなる時代になるのかもしれない。
本当にドメイン名は必要なのか?
すでに、検索窓にhttp://www と打ち込んでからサイトへランディングすることはほとんどなくなってしまった。キーワードを打ち込んで、その中の候補から選択することのほうが多いからだ。しかし、何らかの印刷物や店舗、名刺、などにかかわる自らのドメインを表示する媒体がある場合は、「"◯◯◯"で検索!」とはよほど強力なSEOがない限り、書けない。だから、しばしまだ、ドメイン名というのはコストをかけても取得しておく価値はあるように考えられる。メールアドレスのドメイン名にも有効かもしれない。しかし、数年後にはもはやドメイン名やメールアドレスそのものが形骸化しているのかもしれないほどITの進化は早い。
あくまでも、今回のティラー・スイフトのようなアーティストもいるということだ。また、米Microsoftも、Office.pornとOffice.adultを取得したようだ(笑)しかし、誰がMicrosoftのOfficeでムフフなアダルトサイトを見たいと考えると思うのだろうか? むしろ、Apple.pornとかの方が妄想しやすいだろう(笑)
ティラー・スイフトの楽曲「Shake it off 」のように、そろそろドメイン名なんて、「Shake it off(気にしないで!)」になるとボクは思う。