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芸能人だけじゃない婚活市場の多様化!2024年春の婚活大予測

植草美幸結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸
(写真:アフロ)

◆3つのキーワードで予想! 高まる婚活需要と多様化の背景

2月4日・11日に放送のドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)で当結婚相談所の密着の様子が放送されました。顔を合わせて話す機会が極端に減ったコロナ禍を経て、婚活現場でもコミュニケーション能力の低下が目立ち、結婚相談所で活動していてもなかなか交際に発展できず、サポートが必要になるケースにスポットが当たりました。

番組には20~50代の男女会員様が幅広く登場し、X(旧Twitter)などでの反響からも、幅広い層が婚活に興味関心をお持ちのことがわかります。結婚相談所での婚活がさらに拡大していきそうな2024年度の婚活予測をお伝えします。

◆法律婚のデメリットを避けられる「事実婚」は増加

先日、俳優の宮沢氷魚さんと黒島結菜さんが、現在パートナー関係にあり、黒島さんが第1子を妊娠中であると発表し、話題になりました。

現在の日本では、入籍すると9割以上の妻が夫の姓を名乗りますが、都心部を中心に「法律婚にはこだわらない」「選択的夫婦別姓を希望する」という方が増えている実感があります。その背景には、女性の社会進出や、共働きが主流になったことがあります。特に、経営者や医師・研究職の女性は、名前が変わることに不都合があり、法律婚による遺産相続や配偶者控除などのメリットがないことも多く、デメリットの方が大きいならば「名前を変えてまで入籍したくない」という考え方になるのは自然なことで、今後も広がっていくことでしょう。

ただし、事実婚の場合、簡単に別れられるからこそしっかりと結婚観や家庭観をすり合わせて、お金の問題や、子供が産まれたらどうするかということを話し合い、自分たちなりの区切りをつけることも大切です。

◆婚活も結婚生活も距離から解放される「二拠点婚・別居婚」がより自由に

従来の婚活では、物理的な距離がマッチングの壁になることがありましたが、オンラインで婚活が出来るようになり、北海道と沖縄、国内と海外などに住みながら入籍し、自分たちに都合のいいタイミングでいずれ同居する、結婚しても夫婦それぞれが住まいや働き方を選択できていい、という考えが進んでいることが分かります。

漫画家の清野とおるさんとタレントの壇蜜さんは別居婚生活を続けて4年。清野さんはラジオ出演で「お互いの生活スタイルを擦り合わせた自然な流れ」「週末にお互い生存確認の意味を込めて、一緒にご飯食べたりする」と明かしていました。

結婚相談所でご結婚された女性40代・男性50代の共働き夫婦は、それぞれの仕事が忙しい今は別居婚を選択していますが、「夫が数年後にアーリーリタイアする予定で、そのときには一緒に住もうと話している」とおっしゃっていました。

離れて暮らしていても心が通じ合い信頼できる家族がいることは精神的な支えになります。元気なうちはお互いの仕事やプライベートを尊重、体調不良や老後など助け合いが必要になったら駆けつけたり支え合ったりする、より自由な夫婦の形が求められています。

◆「子連れ再婚」が増え、ステップファミリーの理解広がる

タレントの新山千春さんが外資系企業に勤務する14歳年下の一般男性と再婚したことが話題になりました。新山さんは前夫との間にもうけた娘さんが10代後半になったこと、「(彼が)娘を大切にしてくれる」とコメントするなど、娘さんを第一に考えての選択であることがうかがえました。

共働きの時代となり、離婚や再婚が増え、家族の形も多様化しています。添い遂げる努力は素晴らしいですが、我慢して結婚生活を続けることがいいとは限らない場合もあります。婚活の現場で、子持ち再婚を望む方のお世話をする機会がありますが、夫婦が離婚し母親が親権を持っても、父子の関係を良好に築くケースが増えてきています。

スピードワゴンの井戸田潤さんが、前妻・安達祐実さんとの娘と、新妻・蜂谷晏海さんと3人でディズニーランドを満喫している様子を発信し、「素敵な家族の形」「応援したくなる」と称賛の声を集めていた通り、ステップファミリーや、子連れ再婚をした家族への理解が広がっていることを感じます。

結婚相談所での事例でも、ある婚活男性が前妻との娘と毎週交流をしていて、それを受け入れることを条件にして結婚相談所で活動。同じく40代の離婚経験あり・子供なしの女性と幸せな再婚をしました。

直近のニュースでも、離婚後に父母のどちらか一方が子どもの親権を持つ、現在の「単独親権」に加えて、離婚後の双方に親権を認める「共同親権」を導入する話も出てきています。要綱案の段階で、まだ議論の余地はありますが、法の面でも「子連れ再婚」に注目が集まることが予想されます。

◆より自由を求め、多様化する婚活市場

以上、3つのキーワードを挙げさせていただきました。

私の結婚相談所では、20代前半のご相談・ご入会がコロナ前に比べて3割ほど増え、婚活の若年化が進んでいることは間違いありません。コロナ禍で恋愛離れが進んでいる世代は、マッチングアプリ疲れや、タイパ(時間対効果)の観点から、恋愛経験が少ないからこそ結婚相談所を選ぶ傾向も出てきています。そうなると、幅広い世代の多くの人が混ざり合い、より厳しい婚活となることが予想されます。

また、女性でも「早めに結婚して結婚後もバリバリと働きたい」という方もいれば、コロナ禍に社会人となり職場の方との交流もほとんどなく、仕事にも熱意が持てずに「結婚を機に寿退社して専業主婦になりたい」という女性もいらっしゃり、ご希望内容も二極化しています。

より年齢層が広がり、より自由を求めて多様化する2024年度の婚活市場。自分らしく婚活したいならばなおさら1日も早い活動開始をお勧めします。

結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸

千葉県出身。青山学院大学卒業。結婚相談所マリーミー代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995年に、アパレル業界に特化した人材派遣会社、株式会社エムエスピーを創業。そこで培ったコーディネート力を活かし、2009年、結婚相談所マリーミーをスタート。以後10年以上にわたり年間約1,000組の恋愛・結婚に対するアドバイスを行い、業界平均15%と言われる成婚率において、約80%の成婚率(※)を記録している。『結婚の技術』『婚活リベンジ!』など、著書は計14冊。メディア出演の他、地方自治体をはじめとした講演依頼も多数。(※) 成婚退会者数÷全体退会者数で算出。

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