大人なら知っておきたい常識。正月の「おせち料理」を重箱に詰める意味と理由
きき酒師(日本酒ソムリエ)の渡邉です。
もうすぐお正月ですね。
前回、おせちに合う「正月におすすめの日本酒厳選4選」という記事を書いたところ、非常に多くの反響をいただきました。
今回は、知っておくとおせちとお酒がより楽しめる?お正月の常識について解説。
おせち料理を重箱に詰める理由、あなたはご存知でしょうか?
おせちを重箱に詰める理由(実用面)
おせちを重箱に詰める理由は、「正月中に火を使わないため」です。
お正月の火は、年神様(正月に家にお招きする神様)の神聖な火とされています。
よって、その火でお雑煮をつくったら、あとは火を汚さないように、使用を控えるのが習わしです。お正月の間、火を使わずに重箱詰めをつくって食べるのはこのためだとされています。
作り置きをするのは、正月の三が日に家事を休めるようにするため、という意味合いもあります。そのために、蓋つきで保存が効き、重ねることで場所を取らない重箱は保存容器として優れていました。
キレイな重箱に、料理をキレイに詰めておくことで、三が日の来客用として供することができるという側面もあります。
おせちを重箱に詰める意味(儀式面)
もう1つ、ゲン担ぎ、儀式的な意味合いもあります。
前回の記事でも説明したとおり、おせち料理は、神様に供えて霊力が備わった料理を、人間が食べることでそのご利益を得るという意味があります。
そのおせち料理を、重箱に詰めて重ねることで、「福が重なる」と信じられてきたのです。お馴染みの、日本人が好きな考え方ですね。
ご存知の通り、おせちの中身も、同じような考え方で縁起がいいとされているおかずが詰まっています。
黒豆:まめに働けるように
数の子:卵の数が多いことから、子孫繁栄
昆布巻き:「こぶ」と「よろこぶ」、「子生」をかけて
鯛:めでたい
ブリ:ブリは出世魚。出世を願って
etc...
おせちに込めらた意味、1つ1つを噛み締めがら食べることで、新年にいいスタートダッシュが切れるといいですね。
ぼちぼち正月の準備も始めないといけない時期
正月まであと20日程度。
ぼちぼち準備を始めないといけない時期です。
私の方にも、「正月におすすめの日本酒教えて」という声がよく届きます。
そのようなニーズに応えるため、お正月におすすめの日本酒特集記事も最近執筆しました。
特に、おせち料理を美味しさを存分に引き出すための日本酒について紹介しています。
いつもより美味しいおせち料理で、正月をもっと豊かで至福の時間にしたい方は、ぜひご一読ください。
関連記事▼
関連記事▼