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ワールドカップでもプレー。マレ・サウ、日本代表を諦めない!【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
代表キャップは27。

 日本代表として2015年のワールドカップイングランド大会などで活躍したマレ・サウは現在、新天地で国際舞台への返り咲きを目指している。6月2日、東京・日野自動車グラウンドで行われた練習試合の直後、心境を明かしている。

 ニュージーランド出身のサウは身長184センチ、体重98キロの30歳。2007年に来日してヤマハ入り後、鋭いステップワークと強靭さで頭角を現し、2013年に日本代表入り。それ以前にはルーツを持つサモア代表のスコッドに入り、代表デビュー後はオーストラリアのレベルズ(2014年)、ニュージーランドのブルーズ(2016年)などスーパーラグビーのクラブでプレー。各国で評価されてきた。

 国内では昨季までヤマハに在籍も、今季からトヨタ自動車へ移籍。2016年6月以来の代表戦出場が期待されている。

 

 この日は、日野ドルフィンズとの練習試合で先発していた。

 以下、単独取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――移籍の理由は。

「家族のことを考えたこと、ジェイク(※)のラグビーをやってみたいと思ったことです。人生のなかで異なるチャレンジができる機会はなかなかないですが、これを機会に新しいことがやってみたかった。ストラクチャーからのアタック(に良さを感じた)。特に今年、ジェイクはアタックを強化するとわかっていた。私の持っている特性をフィットさせられると思います」

※ ジェイク・ホワイト監督=2007年のワールドカップフランス大会で南アフリカ代表を率いて世界一になった。トヨタ自動車に着任2年目の今季は、得点力強化に取り組む。

――ヤマハの清宮克幸監督とは。

「私に家族がいること、今回のチャレンジがしたいということを理解してくれました」

――日本代表への思いは。

「常にドアが開いていると思っています。まず、トヨタ自動車でいいプレーをして、それを見てもらって選ばれれば」

――日本代表のジェイミー・ジョセフ現ヘッドコーチとのコミュニケーションは。

「昨年11月に話したのが最後です。当時は呼ばれていた合宿で怪我をしてしまい、その時は『チームのためにいいプレーをしてほしい。そのうち、チャンスがあれば…』と言ってくれました」

 言葉通り、サウは昨秋のツアーに向けた強化合宿へ参加。この時は故障のため離脱も、2019年のワールドカップ日本大会への出場を諦めていない。日本代表の兄弟チームにあたるサンウルブズ(スーパーラグビーに参加)でプレーするかと聞かれれば、「自分がどうというより、チーム(トヨタ自動車)のためになる決断を」。まずは8月からのトップリーグで大暴れし、本番に向けた最終選考に滑り込みたい。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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