ペナントレースの火を消すな!広島、ソフトバンクの独走を止めるキーマンは?
オールスターブレイクに入ったペナントレース、セリーグでは25年ぶりの優勝を狙う広島が2位巨人に10ゲーム差をつけてぶっちぎりの首位、パリーグではソフトバンクが前評判通りの強さを見せつけ日本ハムが球団新記録となる15連勝を達成してもまだその背中が見えただけ。セパ共にこのまま首位チームが優勝する可能性は非常に高い。しかし、過去には13ゲーム差をひっくり返すメークドラマなど記憶に残る大逆転劇があったことも事実。もちろん両球団共に要注意人物は存在する。
対戦打率.381。鯉の天敵は阪神・福留
新井が2000本安打を達成し、黒田は日米通算200勝目前。優勝へのシナリオは揃いつつあるが広島には何度も痛打を浴びた天敵がいる。広島戦の打率は.381、今季は一発こそ許していないもののOPS.958と打ち込まれているのが阪神・福留だ。2014年にはシーズン中だけで4本の決勝本塁打を浴び、CSファーストステージ初戦でもエース前田が好投しながらも福留の一発に泣いた。広島戦になるとさらに凄みを増す抜群の勝負強さは脅威だ。ただチームとしては現在阪神に対して7連勝中。阪神投手陣の広島戦防御率はメッセンジャーが15.12、藤浪が4.20、能見が3.67、岩貞が3.45でチーム防御率は5.17と炎上気味。広島を止めるためには福留の前に走者をためる、よりもまずはこちらの方が課題だ。
他にもセリーグの火を消さないために奮起が待たれるのがヤクルト。打率.229、防御率6.03と投打共にやられている。強力打線が売りで山田は.333、畠山は.345の高打率を残すが
バレンティン .196
川端 .213
雄平 .157
坂口 .178
と主力が軒並み広島戦で打率を落とす。先発の駒不足に悩む投手陣の成績が劇的に改善されるとは考えにくく打撃戦に活路を見出す方が現実的だろう。
ライバルはやはり日本ハム。特に際立つ大谷の凄さ
交流戦が明けてからの成績は14勝1敗、驚異的な追い上げを見せている日本ハムは投打にソフトバンク戦で好成績を残すキーマンを擁する。有原が4試合に投げて3勝0敗、防御率は1.67。ソフトバンク打線の中でも特に要注意な柳田を13打数無安打、松田を13打数2安打と完璧に抑え込んでいる。
打つ方ではレアードが打率.315と3割超え。それ以上に14試合で6本塁打という長打力が魅力でOPSは1.079。10日のロッテ戦では引き分け目前の延長12回にサヨナラ本塁打を放つなどしチームの新記録樹立に大きく貢献した。
しかしそれ以上の活躍を見せているのが大谷。投げてはソフトバンク戦20回2/3でわずか4失点、被打率.208は有原の.226さえ上回る。打っては打率.393と4割に迫る数字を残し、10試合で4本塁打。OPSは全盛期のバリー・ボンズに匹敵する1.421。1番・投手が初球本塁打という離れ業をやってのけた球界の至宝が、ソフトバンクの独走に待ったをかける。