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「育児か仕事か」働くパパ・ママ必見!専門家が教える"心の持ち方"とは

保育士ごんちゃん保育士/チャイルドカウンセラー

こんにちは!保育士ごんちゃんです。

「無理しない育児」をモットーに、保育士として地域の子育て支援事業に従事しながら、オンラインでも育児に関する情報発信をしています。

そして私も現役の子育て世代で、3人姉弟の育児に日々奮闘しています。

今回は育児と仕事のバランスについていただいたお悩み相談にお答えします。

<ご相談内容>

在宅ワークをしています。最近タスクに集中できる時間が増えて、それは嬉しいんですが娘の相手をする時間が物理的に減ったことに勝手に罪悪感を感じています。

別に娘は1人で遊んでるし、構ってよと言ってきているのをないがしろにしてタスクをこなしているわけではないです。

しかもタスクに集中できるようになる前は、ゴロゴロしながら携帯をいじっていたりと、娘の相手をしているようでしていなかったと思います。

今までだったらマルチタスクでキャパオーバーになり出かけられないほどのタスクでも、タイマーでサクサクこなせて、支援センターに行ったりと時間をうまく使えている気もしています。
ただ、タスクに集中してふと1人で遊んでいる娘を見るとなんだか申し訳ない気持ちになって泣きそうになることもあります。

「育児と仕事のバランス」と「家事と育児のバランス」

今回のご相談内容は、在宅ワークをしている方からの内容ですが、大きく言うと「育児と仕事のバランス」という話になるのではと思います。

それで言うと、外に働きに出ていらっしゃる方も「子どもとの時間をどういう風に作るか」や「子どもと向き合えているかどうか心配」というようなお悩みは結構ママさんに共通して起こりがちな悩みです。

仕事と育児というバランスではないとしても、家事と育児のバランスというところで言うと、ほとんどのママさんに当てはまる話ではないでしょうか?

そこで、今回いただいたご相談内容でポイントにしたいところ3つを順番に話していきますね。

子どもが1人で集中して遊んでいることはいいこと

まず1つ目は「子どもが集中しているのはいいことでもあることを知る」ということです。

子どもが1人で遊んでいる状態は、ほったらかしにされてひどい状況というより、子どもが自分からおもちゃに興味を持ったり好奇心を持って何か遊びをしている状況であれば「遠くから見守る」というのもとても良い関わりの1つです。

子どもにとって遊びとは「やってみたい」という気持ちから始まる全てのことを指します

それで言うと1人で遊んでいる状況は自分から「これをやってみたい」や「これで遊んでみたい」という気持ちで主体的にやっている行動なので、とてもいいことなんです。

むしろ子どもが自分からやってみようとする気持ちを待たずに大人が「これはどう?あれはどう?」としてしまう関わりのほうが、あまりおすすめできません。

子どもの自主的な動きを尊重するのは、子育てにおいてもすごく大切なポイントなんです。

そのため、ご相談内容でも「別に娘は1人で遊んでいるし、構ってよと言ってきているのをないがしろにしてタスクをこなしているわけではない」と話されているので、まず捉え方を変えてみるというのがポイントになります。

子どもはどう感じている?

2つ目に「子どもがどう感じているのか」というのが大切になってくると思っています。

例えばお子さんがママに対して「これをして、あれをして」と要求を言ってきていたり、「遊んで」と声をかけているのにも関わらずそれを無視したり、ずっとないがしろにする状況が起こっていると、子どもが寂しい思いをしている可能性はありますよね。

それが仕事だとしても家事だとしても、親としてはやらないといけないことがある時に子どもが要求を言ってきて、手を止めないといけない状況は日常的に誰しもが経験することではないかと思います。

それに毎回毎回手を止めて答えるのが難しい場合もあると思うので、そこはバランスだと考えています。

子どもがママに対して求めているにも関わらずそれが毎回受け入れられないと、やっぱり子どもの気持ちとしても「寂しい、受け入れてもらえていない」というのが積み重なってしまいます。

ですがそうではなくちゃんと受け入れる時もあるし、たまにできない時もあるというのが人間だと思うので、ケアする気持ちがあるだけで関わり方は変わってきます

そのため「子どもがどう感じているか」に意識を向けてみると、少し見え方が変わってくる可能性はあると思います。

自分はどうしたい?ママの気持ちも大事にしたい

最後に大切にしたいと思うのは「ママの気持ち」です。

ご相談の内容でも「最近タスクに集中できる時間が増えて、それは嬉しいと思う一方で、娘さんの相手をする時間が物理的に減ったことに勝手に罪悪感を感じている」ということなので、ママがどうしたいのかによってその後の関わりとして「こうした方が自分が気持ちがいいな」というところが変わってくると思います。

今まで私が言ってきた2つのポイントで、子どもが集中しているのはいいことだし子どもの気持ちがどうなのかを感じることももちろん大切な視点ですが、ママ自身の気持ちも大切にしてほしいです。

ママ自身の気持ちとして、娘さんの相手をする時間が物理的に減ったことに勝手に罪悪感を感じている状況があるとしたら、もしかするとママさん的にはもう少し娘さんとの時間を取った方が自分の気持ちが満たされるのかもしれません。

そうだとしたら、もう少しタスクの時間を減らす方に調整していけないかを考えてみるといいですね。

ママ自身の自分はどうしたいのかという声をしっかり自分自身で聞いて、もしタスクが調整できるのであればして、それがどうしても難しい場合は先ほど言った2つのポイントを見て捉え方を変えていくのが大事な視点になってくると思います。

ちなみに参考までに私自身の体験談も話しておきますが、私も最初は娘が2歳ぐらいになるまでは一緒に自宅で見ながら在宅ワークをしていました。

しかし私は結構仕事も頑張りたい気持ちが強かったので「仕事もしたい、でも娘の相手もしたい」となかなか同時に2つ全取りすることができず、保育園にお世話になることに決めました。

もちろん、娘と物理的に離れるので一緒にいられる時間が短くなる寂しさはありました

今はそのあと子どもがさらに2人増えて3人とも保育園にお世話になっていますが、あまり私の中では後悔がありません。

私にとってはどっちつかずでずっと一緒の時間を過ごすよりは、娘たちは保育園でもしっかり遊べて色々な体験ができる時間があって、私は仕事に集中できる時間があるというようにお互いの時間も確保できる方がよかったのです。

そのかわり帰ってきた夕方から夜と朝一緒に過ごせる時間と土日の時間はできるだけ一緒にいる時間を大切にしようと思うこともできました。

結果的に、私としては一緒にいる時間の濃度というか一緒にいる時間を大切にできているので、これが私には合っていたと思います。

保育園に預けることに関しても、色々な意見がありますよね。

「3歳までは保育園に預けない方がいい」というのは本当によく聞きますし、そこで葛藤を抱えながら仕事を頑張っている方もいらっしゃると思います。

でも私が大切だと思うのは「一緒に過ごす時間がどうなのか」ということです。

ずっと一緒にいるけどイライラしながら関わっている時間が多いよりは、別々に過ごさないといけない時間があったとしても、一緒にいられる時間がその分楽しめたり、一緒に穏やかに過ごせるのであればその方がいいと思います。

そのため今回のご相談の内容も、在宅ワークをしている傍らで娘さんが一緒にいる時間の中で考えた時に、お互いに仕事に集中したり子どもが集中して自分の遊びを大事にしている時間があるのであればそれで良いし、一緒に遊べる時間をより一層大事にしていけばいいのではないかと思います。

「子どもの気持ちにどう答えるか」と「自分の思いをどう大事にしていくか」というところは、もう本当に自分にしか答えが出せない部分だと思うので、だからこそ自分がどう思うかも大事ですし「育児で何を大切にしてどんな時間を親子で共有していきたいか」を自分の中ではっきりさせておくことも大事ですね。

<SNSでも子育てに関する情報発信をしています>
Instagram ー 子育ての体験談や保育に役立つ情報などをイラストを交えて投稿中! 
Voicy   ー 「無理しない育児」をテーマに子育てのことを音声配信中!

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!

保育士/チャイルドカウンセラー

国立大学で子どもの自立支援について研究中の子育て支援保育士。九州大学教育学部卒。2019年2月に女の子、2021年11月、2023年10月に男の子を出産した3児の母。HSP(Highly Sensitive Person)の気質を持ち、人生で2度のうつ病を経験。現在はがんばりすぎるのをやめて「無理せず自分らしく」がモットー。育児のお役立ち情報やライフハック、子どもと楽しく過ごすための遊び心などを発信。

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