HSPは自己肯定感が低いのか?自分らしく生きる5つのポイントについて
こんにちは、精神科医しょうです。
HSPとは(Highly Sensitive Person)の略で繊細で、とても敏感な気質を持つ人を表す言葉です。
HSPという気質は生まれながらに持っているもので病気などではありません。全人口の15―20%もの人がHSPの気質を持っています。つまり、5人に1人に見られる特性です。
しかし、インターネットでHSPと検索してこの記事をご覧になっている多くの方は繊細である自分の性格、物事の感じ方に対して違和感や生きづらさ、悩みがあるのではないでしょうか?
HSPが人間の5人に1人は持っている気質であり、人間だけでなく他の動物にもみられる性質なのであれば HSPという気質を理解し、悩みの本質を知ることでいままで心のどこかで抱えていた、“モヤモヤ”した何かがなくなり、“より良い人生”を歩んでいけるのではないか、そのように思います。
今回の記事ではHSPについて自己肯定感というキーワードと共に考えていきたいと思います。
HSPと自己肯定感
上記に書いたようにHSPは特別なことでもなければ、病気でもありません。それなのになぜ、多くの人は悩み、生きづらさを抱えているのでしょう。
それは繊細であるために多くのことを感じ、物事を深く考えてしまうために周囲から「気にしすぎる」と言われ、自分は普通とは違うのではないか、と感じることが原因の1つではないでしょうか。
日本は特に個性をあまり尊重しない傾向があります。“他と違う”ということがダメなことだと、みんなと同じであることが求められるからこそ“自分は普通ではないのかも” という感覚はネガティブな感情につながりやすいように思います。
自己肯定感とは
『自己肯定感』とは、“自分を肯定する”つまり、自分自身を“認め”、“受け止める”ことができる感覚のことです。
他の誰かと比較することなく、自分自身が「今の自分」を認め尊重することのできる心の状態は“幸福”というものの大切な“土台”となり、物事を前に進めるための原動力になります。
自分を認められないのはなぜか
- 自分と他人を比べてしまう
- 過去につらい思い出がある
1.自分と他人を比べてしまう
過剰に自分と他人を比較してしまうと、「何で自分は…」と自己嫌悪になり、嫉妬や劣等感で苦しみ、精神的に不安定な状態になってしまいます。次第に自分を認められなくなり自己肯定感が低くなります。
2.過去につらい思い出がある
例えば、大きな失敗をしたことがある人、厳しい家庭で育ち、いつも親から怒られていた人。優秀な兄弟と比較されながら育ってきた人。など
このように、過去の失敗経験や自尊心を傷つけられた経験が原因で、自己肯定感を持てないという人も少なくありません。
「自己肯定感」とは、先述したように「ありのままの自分を肯定する感覚」です。“感覚”とは、物事のとらえ方、感じ方です。
たとえ、周りの家族や友人が褒めてくれ、評価をしてくれたとしても、自分が自分のことを「まだまだダメだ」「あの人より自分は…」と“今の自分”を認められないことでいつまでも自己肯定感が生まれることはないのです。
より“楽”に“自分らしく”生きるには
- 完璧主義をやめる
- 自分の長所を知る
- 気の合う人と関わる
- 自分軸で生きる
- 繊細な自分を作っている本当の理由を探す
1.完璧主義をやめる
“もっと”頑張らなきゃ、“もっと”この部分を直さないと…。と 過度に完璧を追求しすぎてしまうと、今の自分を否定することにつながってしまいます。
人間なので、完璧にはなりえません。自分の足りない部分ばかり探すのではなく今できていることに目を向けて、自分の頑張りを認めてあげることが大切です。
2.自分の長所を知る+3.新しいことを始めてみる
自分の長所を知ることは自分を評価することにつながり、そして新しいことに挑戦し、「自分にもできた」と成功体験を積むことで自分の強みは色んなことに活かすことができるのだと、自信がつき自己肯定感を高めます。
3.気の合う人と関わる
私たちは日常生活の中で思いやりや愛情を示して他人とつながり、絆や安心感を得ています。日々の生活の中での何気ない挨拶ひとつでも、社会生活のうるおいになり、ストレスを減らし、幸福感を得ることができます。
4.自分軸で生きる
他人の軸で生きるのではなく、自分の軸をしっかり持てるようになることで、人生を豊かにできます。
人から評価されることは自信につながります、しかし“他者からの評価”=“自分の価値”ではいけません。周囲からの評価がなくなると自分に価値を見出せなくなってしまうからです。
5.繊細な自分を作っている本当の理由を探す
“繊細である”という症状は気質だけでなく他にも、AC(アダルトチルドレン)・愛着によるもの、栄養欠損によるもの、発達障害、これらが根源にあり繊細な、敏感な気質の原因になっている可能性があります。
また、HSPという“概念”はアメリカの心理学者エイレン・アーロン博士が研究で発見したものです。『心理学』であって『医学』ではありません。
生活において辛く、苦しい、長期的に悩みが続くのであれば理由を明確にするためにも、医学的な視点で自分のことを診てもらう機会を作ることで解決する側面もあるのかもしれません。
おわりに
HSPという言葉は聞いたことがあるものの、どのような意味があるのかわからなかった方や、自分の感受性の高さ、繊細さに悩んでいた方々に少しでも助けになる記事になっていれば幸いです。
また、自分の悩みではなくてもHSPについて知ることで、周囲の繊細な気質を持っている方への理解につながればとても素敵なことだと思います。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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