「園児19人対講師2人」保育園での英語レッスン何やってる?幼保英検1級&現役保育士が見たまんまレポ
現役の保育士(幼保英検1級)です。
子どもが1日10時間近く過ごす保育園。
インターナショナルスクール以外の保育園でも、英語レッスンをやってもらいたいと思う方も多いでしょう。
今回は、英語講師を招いた対面式のレッスンを取り入れている大中規模保育園を例に、英語レッスンの様子を見たままレポしていきます。
「当園は英語レッスンを取り入れています」ってどの程度?
少子化の影響を受け、現場の保育士たちが保育園の運営陣営から度々聞くのがこんなセリフ。
「これからは選ばれる保育園以外は生き残れない」
このような背景から、インターナショナルスクール以外の保育園でも、付加価値として英語レッスンを取り入れ始めているのですね。
今回紹介するのは、次のような条件で英語レッスンを行っている保育園です。
- 週1回英語講師が来園(ネイティブ講師1名、日本人英語講師1名)
- レッスンは年少・年中・年長の3クラスを対象とする
- 各クラスとも園児数は20名弱
- 1レッスンは30分間
週に1回、他の20名近くのお友達と一緒に30分だけ英語に触れただけで英語力がつくとは言い難いのが正直なところです。
このような条件でも「当園は英語レッスンを行っています」と言っても嘘ではないですがね。
保育園での英語レッスン何してる?見たままレポ
英語レッスンがある火曜日。講師の先生2名が来園しました。
さっそく園内の様子をレポートしていきましょう。
9:45 講師来園
ピンポーンとインターフォンが鳴り講師の先生が来園しました。
日本人講師の方が保育園の職員と話をします。
10:00 英語レッスン開始
講師が年長クラスの部屋に入ります。
子どもたちは壁際に一列に並んで立っています。
本来、講師を丸く囲んでレッスンをしたいところですが、生徒が多いのでやむを得ません。
「Let's begin」ネイティブ講師の掛け声でレッスン開始です。
担任の保育士は子どもたちを見守りつつも、子どもたちと一緒にレッスンを楽しみながら盛り上げる役割を担います。
歌「Hello, hello. Can you clap your hands?」
講師が持参したCDプレイヤーで流れる伴奏。
レッスン中は日本人講師の方がサブという位置付けで、プレイヤーを操作したり、レッスン中に使うカードを出したりといった役割を担っています。
子どもたち、講師の振り付けに合わせて大きく手を叩いています。
Hello, helloは言えていますがその先は、「▲!?□◯△???」とそれぞれ何を言っているか分かりません。
19人子どもがクラスにいるので、講師はいちいち個別の発音などは見る時間はありません。
次におなじみのABC songです。
2つの歌でウォームアップしたあとは、今日は天気にまつわる単語がテーマのレッスンのため、天気マークのカードが登場しました。
「What's the weather like today?」ネイティブ講師が子どもたちに問うと、同じ質問を日本人講師が英語で繰り返します。
この日は晴天。
「はれー!」と子どもたちが日本語で連呼しています。
臆することなく日本語で堂々と答える姿には笑ってしまいましたが、天気のことを問うていることを察して答えられることに感動しました。
筆者が聞く限りではネイティブ講師はフィリピン英語、日本人講師はアメリカ英語に近いアクセントでした。
10:30 次のクラスのレッスン開始
年長クラスでの30分のレッスンもあっという間に終わり、講師の2人は年少さんの部屋に移動。
「Hello, hello」の歌からレッスンを開始します。
年少さんクラスになると途中で歩き回ったり、走ったりする子が出てきます。
レッスン中にこだまする担任保育士の「タイちゃーん!走らないー」の声。
英語のレッスンとして成立しているのかは疑問が残るところですが、子どもたちは終始笑顔で楽しそう。
あっという間に30分が経過しました。
外部講師による活動が定期的にあると、保育にも新鮮味が生まれるので、保育士としては英語レッスンはありがたい存在ですね。
まとめ
英語講師を招いたレッスンを取り入れている保育園を例に、英語レッスンの様子を見たままレポートしてきました。
週に1回、他の20名近くのお友達と一緒に30分だけ英語に触れただけで英語力がつくとは言い難いですが、子どもたちの楽しそうな顔を見ると嬉しくなります。
英語レッスンのあと、「えー、びー、いー、でぃー、いーわっじー(A,B,C,D,E,F,G)」とめちゃめちゃなABCの歌を歌いながら、お着替えに取り組む様子は何度見ても微笑ましいですね。