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WBAライト級の挑戦権を懸け、全勝同士が潰し合い

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Photo:Esther Lin/SHOWTIME

 24戦全勝14KOでWBAライト級2位、同級IBF6位、WBC9位、WBO10位にランクされるミッシェル・リベラ(24)が12月17日にWBAタイトル挑戦者決定戦に出場する。

 ドミニカ生まれで、2019年6月に米国に進出したリベラはフロリダに住み、モハメド・アリを真似ながら白星を重ねてきた。

 "挑戦者決定戦"としながらも、今回の対戦相手はWBA10位のフランク・マーティン(27)。ただ、マーティンは16戦全勝12KOと簡単な相手ではない。

 リベラは言う。

 「こういう骨のある選手とのファイトを、ずっと希望してきた。リングに上がることが待ち遠しいよ。マーティンは強く、素晴らしい戦績だ。でも将来、ライト級で主役となるのは俺だ。その為にも、フロリダ州マイアミでハードに練習している。最高の試合を見せてやる」

Stephanie Trapp/TGB Promotions
Stephanie Trapp/TGB Promotions

 ミシガン州デトロイト生まれで、インディアナポリスで活動するマーティンも語った。

 「ワクワクしている。自分がいかなる選手かを証明する機会だ。リベラはいい選手だね。技術があって、メンタルも強そうだ。だから見応えのある試合になるだろう。

 ただ、フットワーク、スピード、ボクシングIQで俺が上回っているよ。こっちの方が引き出しが多い。ヤツは俺の動きについてこられるかな。俺のハードパンチを喰らって耐えられるか。まぁ2人の飢えた全勝同士のファイターが戦うってことさ。劣勢を予想される選手がトップファイターを食いちぎるシーンって、鮮烈な印象を残すってことを、お忘れなく」

 確かに同ファイトを放送するSHOWTIMEも、マーティンはリベラの咬ませ犬的な存在として扱っている。その怒りを、いかに表現するか、が鍵となりそうだ。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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