関東平野部の降雪は12日(火)未明から朝にかけてピークか
早い方のタイミングが要注意時間に
北陸地方の記録的な大雪はようやく峠を越えましたが、今度は関東地方で降雪の予想が出ています。日本海側の雪と比べればごく少量ではありますが、雪に不慣れな関東地方ではわずかな積雪でも影響が出てしまうため、用心するに越したことはありません。
そしてこれまで12日(火)の日中に南の海上を通過する上図②の南岸低気圧による降雪が主体とみられていましたが、どうやらそれよりも早いタイミングで発生し、関東沖を通過していく①の低気圧の降雪が主体となりそうな気配です。
というのも3連休に流れ込んだ最強寒波の影響が残り、12日(火)朝にかけて上空の温度場がかなり低い予想で、そのタイミングで降水域がかかりそうのが①の低気圧だからです。おそらく降水域がかかれば多くの所で雪となるでしょう。
一方、これまで主体とみられていた②の低気圧の降水域は日中にかかりますが、その頃には上空の温度場がやや上がるため、平野部ではみぞれや冷たい雨が主体になるのではないかという計算になってきています。
ではこのあたりを踏まえて、最新の降水予想をみてみましょう。
12日(火)未明には南部から雪
関東地方に降雪をもたらしそうな①の低気圧の降水域の広がり方には、現時点の予想でもかなりのブレ幅がありますので、降水域が強めの予想と弱めの予想を並列して見てみたいと思います。なおタイトル画像は降水が強めの予想です。
12日(火)に日付が変わる頃から①の低気圧の影響で南部から降水域がかかりますが、左側の強めの予想では都心を含めて弱い降雪が始まるのに対して、右側の弱めの予想では、ほとんど降っていない計算です。
明け方頃にはピークに
その後、左側の強い予想では、明け方にかけて一気に降水域は北部まで広がり、おそらく地上の気温は氷点下ですから、内陸を中心にうっすらし始める所があるかもしれません。
一方、右側の弱めの予想では、栃木や群馬に弱い降雪域がまとまっていますが、多くの所ではほとんど降っていない予想です。
朝にかけて積雪に注意か
その後、強めの予想では、明け方から朝の早い時間にかけて降雪がピークとなり、千葉北西部や茨城、栃木を中心に数センチ程度の積雪が生じる可能性があります。降水量は少ないものの、朝にかけての気温が氷点下と低いため、降るものがほとんど解けずに少し積もるようなイメージです。
一方、弱めの予想では、茨城や栃木に降雪域がありますが、やはりあまりピークとはとらえられないような弱い予想です。
昼前には一旦終わり
降雪は、強い予想でも午前8時から午前9時頃までで、その後①の低気圧に伴う降水域は東の海上へ抜けていく見込みで、峠は越えるでしょう。
このように12日(火)午前中の降雪は計算によってかなり強弱があり、現時点でもどれ位降るのか予想は難しいのですが、わずかな降雪量でも芝生などを中心にうっすらと積もる可能性がありますので、歩行中の転倒や車のスリップ事故などには注意が必要です。
なお、すでに気象庁から雪に関する情報が千葉、茨城、栃木、群馬に出されており、今後も他の地域を含めて、最新の情報にご注意下さい。
12日(火)午後の降水はみぞれや雨が主体か
当初、メインとみられていた上記②の南岸低気圧に伴う降水域は、12日(火)昼過ぎから夕方頃にかけて、関東地方を通過する見込みです。
この降水予想に関してはコンピュータの計算がほぼ一致しており、南部を中心に広い範囲で降水はありそうですが、この頃には上空の温度場が上昇しているため、平野部では冷たい雨が主体で、内陸を中心に少し雪が混じる程度となるでしょう。山沿いを除いて、雪が積もるようなことはないとみられます。
ただ冷たい雨とは言え、日中の気温はおそらく5度にも到達しないような凍える寒さとなりそうですから、極寒には要注意です。