ゴルフトレーナーが解説する「背筋で飛ばす」の真実
こんにちは、ゴルフトレーナーの谷崎です。
ゴルフでもっと飛ばすためには、どの筋肉が一番大事なの?
そんな疑問を持つ方はとても多いと思います。
結論から言ってしまうと、
ゴルフで一番大事な筋肉は、おしりの筋肉(=臀筋)、そして腹筋です。
しかし、私がゴルフを始めてからの約20年間、「飛ばしには背筋が大事!」と何度も聞いたことがあります。
今これを読んでいる人の中にも、聞いたことあるという方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん背筋も大事ですし、他の筋肉も大事ですが、おしりや腹筋の方が優先度が高いのです。
では、なぜ「飛ばしには背筋だ!」と言われるのでしょうか。
私が思うに、姿勢の維持がゴルフには不可欠だからです。
猫背だと身体がうまく回旋できませんし、股関節から前傾することが苦手な場合は反り腰になって力強いスイングが出来ないばかりか、身体を痛めかねません。
また、良いゴルフ姿勢を保つことで、スイング軸が一定になりやすく、再現性が高まります。
姿勢の維持に欠かせないのが背筋なのです。
姿勢を維持する
姿勢の維持には背筋をはじめ、様々な筋肉や関節が関係しています。
実は背筋という名前の筋肉は存在しません。背中側に筋肉の総称と言ってもよいですね。
その中でも重要な役割を果たしている「肩甲骨」に注目してみましょう。
肩甲骨に付着している背筋はたくさんあります。
肩甲骨の柔軟性については、こちらの記事で書きました。
柔軟性も姿勢の維持に欠かせない要素ですし、もう1つ大事な要素に「安定性」があります。
今回は肩甲骨の安定性について解説していきます。
肩甲骨を安定させる
"肩甲骨を安定させる"とはどういうことかイメージがわきますか?
例えば、フライパン。
写真の赤丸の部分が、仮にこんにゃくで出来ていたらどうでしょう?
クニャクニャしてうまく使えないですね。
この部分はしっかりと固定されているべきです。
例えが強引でしたが、イメージはこんな感じかなと思います。
胴体と腕を繋ぐ部分である肩・肩甲骨が柔らかく動くことも大事ですが、柔らかいだけでもうまく使えません。
下半身や体幹の力を、腕やゴルフクラブに伝えるために肩甲骨を安定させる必要があります。
特に肩甲骨は、股関節や肘の関節のように、しっかりはまっている骨ではないので筋力で安定させなくてはなりません。
本来あるべきポジションに肩甲骨を位置させることができれば、おのずと姿勢も良くなります。
肩甲骨の安定性を高めるエクササイズ
それではさっそくエクササイズをご紹介します。
今回もご自宅で出来るものを集めました。
(1)壁プッシュ
まずは、肩甲骨が動く意識を作りましょう。
(2)プランク
これは有名なエクササイズですね。お腹にももちろん効きますが、肩甲骨を安定させるのにも大変有効です。
あごを引いて、腰が反らないように「身体をまっすぐ」を意識しましょう。
ここで大事なのは、上腕が床に対して垂直になること。
肩から真下の床をグッと押すことで、体幹がしっかり使えます。
(1)でやった壁プッシュの動きの、マックスで肩甲骨を寄せたとき、マックスで離したときのちょうど中間くらいで止めましょう。
これが難しい人は、手とつま先で行うプランクでもOK。
(3)膝つき腕立て伏せ
(2)のプランクがしっかりできるようになってからがオススメです。
膝をつかなくてもできるよ、という人は普通の腕立て伏せを是非!
(4)チューブ開き
これは立って行ってもよいですし、座ったままでもできます。
セラバンドというとても負荷の軽いチューブを使用しています。
お持ちでない方はどんなチューブでもゴムでも良いですが、硬すぎないものにして下さい。
チューブ無しでも、肩甲骨のイメージはできるのでやってみて下さい。
どれか1つでも良いので、是非やってみてくださいね。
ジムなどの環境でされる方は、懸垂やダンベルロウをするとさらに効果的ですよ。
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