【札幌市中央区】最終会場”札幌”!ここでしか見られない展示を見に行きませんか?最終日は8月21日です
いろはです。この度も記事をお読み頂きありがとうございます。
趣味の1つとして、今まで日本各地の美術館、博物館など訪ね貴重な展示品を見てきましたが、コロナ禍で出掛ける機会も作れず、しばらく遠ざかっていた古代へのロマンに馳せ、ワクワクした感覚を久々に思い出ました。すごく心躍る素晴らしい展示品ばかりで興奮して見てきました。この思いと見どころを是非みなさんにもお伝えしたいです。
貴重な展示品の数々を見てきましたが、今だ興奮が冷めやりません。では、
はるかなる古代文明の謎と神秘に迫る、4つの視点を中心に構成されている
”古代エジプト展”へ
そもそも、2020年4月から福岡を皮切りに始まる予定だったものが、新型コロナウイルス感染が爆発的に広まり始めた頃だったということもあり、福岡と札幌の開催が延期となりました。札幌は2番目の開催地で同年7月からでしたが、2年もの時を経て最終開催地として行われています。待ちに待ちました。
入館には感染対策で出入り口が分けられています。建物に向かって左側が入口です。
入館してすぐ右手に古代エジプト展の入口があり、直ぐに展示室へと思うかもしれませんが・・・
入場前のちょっとしたポイント
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、
- 1度展示室に入ると、再入場はできません。
- トイレは展示室内にはないので、先に済ましておきましょう。(トイレに行くための入退室は可能です)
- 荷物はコインリターン式ロッカーがトイレ付近にあるので、預けて最小限の手荷物のみにして、身軽にして行くのがおすすめです。傘は、玄関前の傘立てへ預けられます。
- 展示物を見ながら書き留めたいという方は、鉛筆(シャープペンはNG)は持ち込めます。ない場合は、入る際にスタッフの方に伝えると鉛筆は準備されていますよ。
- その他の注意点はこちらにてご確認下さい。(北海道立近代美術館の入館時及びご観覧にあたってのお願いへ繋がります)
音声ガイドは私には必須アイテム
展示品1つずつにも解説はあるのですが、ガイドは更に奥深い解説やエピソードやクイズが盛り込まれていて、充分楽しめる内容でした。以前は声だけだったのですが、モニターを見ながら画像も楽しめたりして、借りてよかったと思いました。何回も繰り返して聞けるので、分かるまで聞いていました。
今回は8会場の最終開催地となります。実は、今回のみ、今までの7会場では展示することが出来なかった初展示のものがあると学芸員の方からお伺いしました。
その1つは、フイの石碑(新王国時代/前1530年-前1077年頃)
札幌だけで見ることが出来るなんてすごいですね。というのも、コロナ禍による様々な要因などで叶わなかったということもあるそうです。
フイの石碑は赤や緑などの色がとてもきれいないい状態で保存されています。これだけいい状態で残っているのは珍しいものだそうです。しかも、この色が元となり、札幌の展示室の壁紙は構成されているそうです。壁紙での章ごとの色分けも注目ですね。
フイの石碑は第2章→エジプトを発見するにあるので、探してみては?音声ボイスでもより詳しい解説が聞けましたよ。
展示構成は、
第1章→エジプトを探検する
個人的には、王の書記 パウティのピラミディオンが印象的でした。近くにあるアメンヘテプ・フイのピラミディオンとの違いも注目です。そして、教科書に必ず出てくるロゼッタ・ストーン(レプリカ)もありました。上、中、下段と三部構成というのも面白いですね。間近でみれます(ガイドありです)。
第3章→エジプトを解読する
まさに圧巻です。1番楽しみにしていたライデン国立古代博物館での常設展示と同様の棺を立てて展示する立体展示です。
棺全体を見渡し、近くで1つずつ見入りました。中には棺の裏も見ることが出来ました。しかも、立てているので、自分との身体のサイズの対比が出来、興味深かったです。時代ごとの図像、文字、装飾、色、技術、棺の形やサイズ、描かれている意味など解説や音声ガイドを聞きながら、かなりの時間を掛けて見入っていました。これほど多くの棺と本物のミイラを見られるのは、この展示ならではですね。見応えありました。
第4章→エジプトをスキャンする
最後の章では、本展のために最新科学技術で解明された人間のミイラ3体と動物のミイラ1体の秘密がCG映像等で世界初公開で見られました。
解析映像と研究結果では、興味深い発見があり、性別や死亡時の推定年齢やミイラに巻かれていた護符や正体不明のものも見つかったようです。
動物のミイラ
その他、動物もミイラとして神々に捧げられますが、エジプトでは珍しいコブラのミイラがここでは展示され、そのミイラの完成形がこれか!と驚きがありました。一方、猫、ワニ、ハヤブサのミイラには、完成形のかわいらしさを感じましたが、そのサイズとその内容になぜそうなったのかとコブラとの違いに疑問が残り、個人的には謎が深まりました。
古代エジプトの宗教は多神教
エジプトの神々の多くは具象化され人々に崇拝されていました。神々の姿を模した像には、二本足で立ちあがり、前足を前に出して太陽神へ拝礼している姿と言われる、ぽてっとかわいらしい「イクニューモン(エジプトマングース」などの動物があり、その姿にクスッとしてしまいました。この時代にはかわいいという表現はあったのでしょうか。
ここで、
プチ着目ポイント(スカラベ)です
札幌の展示構成を行った学芸員の方から素敵な見どころ(着目ポイント)を教えていただきました。今回このポイントを知ることで、更に深く面白く展示を見ることができたので、会場へ行かれる際には着目して見ると、より面白く感じると思いますよ。
スカラベとは
日本ではフンコロガシのこと
フンを転がす姿から、太陽の運行に関わる太陽神と同一視され、再生、復活、創造の象徴とされた。埋葬する際は、心臓の上に呪文が彫られた心臓スカラベを置き、死者の再生を願います。この呪文(ヒエログリフ)には、来世に行くときの最後の審判にて、心臓、主人を裏切るなという内容が書かれているそうです。そんな呪文が彫られているとは、感慨深く展示してあるスカラベの裏側を見てしまいました。意味や背景を知ると、更に古代エジプトに魅了されますね。
具象化以外のスカラベは、羽根を付けた有翼スカラベ、牡羊の頭を付けたスカラベが描かれています。様々なスカラベを探してみるとあちこちに見つけられ面白いくらい目に飛び込んできますよ。
【取材後記】
今回は約250点もの多くの展示です。この記事を読んで、少しでも会場で参考になり、より一層楽しめて有意義な時間を過ごしてもらえたらいいなと思います。
現在、土日は待ち時間があるようですので、北海道立近代美術館HPには混雑状況のお知らせもアップしているので、空いている時間帯を狙って行かれるのをおすすめします。
因みに、平日は比較的空いているとのことです。いろはは金曜日の17時くらいに行きましたが、比較的並ばずに、そして、展示品をゆっくりとソーシャルディスタンスを取りながら観覧することが出来ました。金曜日は夜間開館日ということで、19時30分まで見ることができるのでおすすめですよ。
この度は、貴重な品々を取材させていただき、ご協力いただいた学芸員様と関係者様には感謝でいっぱいです。そして、すばらしい札幌での展示を観覧できてとても有意義な時間を過ごせました。誠にありがとうございました。
みなさんも北海道立近代美術館”古代エジプト展”へ足を運んでみませんか。
【ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展】
開催期間 /2022年7月10日(日)~2022年8月21日(日)
場所 /北海道立近代美術館(Hokkaido Museum of Modern Art)
住所 /札幌市中央区北1条西17丁目
電話番号 /011-644-6881
テレフォンサービス /011-612-7000
開館時間 /9時30分~17時(入場は16時30分まで)、金曜日は夜間開館のため、19時30分まで(入場は19時まで)
休館日 /祝日を除く月曜日(HPのスケジュールカレンダーはこちらです。ご確認ください)
アクセス /こちらにてご確認ください
HP /こちらです
Facebook /こちらです
特別展観覧料 /一般 1800(1600)円 高大生 1000(800)円 中学生 700(500)円 小学生以下無料(要保護者同伴) 、()内は10人以上の団体料金
共通券/一般 2000円 高大生 1050円
※こちらの情報は、2022年7月現在のものです。