スウィッシャーがヤンキースと契約。ともに1試合両打席ホームランの記録を持つテシェーラとの競演はあるか
ニューヨーク・ヤンキースが、ニック・スウィッシャーとマイナー契約を交わしたようだ。スウィッシャーは35歳。今春はアトランタ・ブレーブスの選手としてスプリング・トレーニングに参加していたが、3月28日に解雇された。その後、4月9日には、フロリダ州タンパにあるヤンキースのマイナーリーグ施設でトレーニングしていることが、LoHud.comのチャド・ジェニングスらに報じられていた。スウィッシャーにとって、ヤンキースは古巣だ。2009~12年にライトのレギュラーを務め、2010年にはオールスター・ゲームにも選ばれている。
また、スイッチ・ヒッターのスウィッシャーは、メジャーリーグ記録を保持している。ヤンキース時代の5度を含め、1試合両打席ホームランは14度。この回数は、かつてのチームメイトで、現在もヤンキースにいるマーク・テシェーラと並んで最も多い。2人はこれまで、追いつ追われつしてきた。10度目に達したのはスウィッシャーが先だったが、12度のメジャーリーグ新記録はテシェーラが樹立した。その後、スウィッシャーが2013年に13度としてテシェーラに追いつき、昨シーズンはテシェーラが7月、スウィッシャーは8月に、それぞれ14度目を記録した。
スウィッシャーとテシェーラではないが、過去に、同じ試合で2選手が1試合両打席ホームランを記録したことは2度あった。いずれもチームメイトで、バーニー・ウィリアムズとホルヘ・ポサダ(2000年4月23日/ヤンキース)、フェリペ・ロペスとトニー・クラーク(2009年4月6日/アリゾナ・ダイヤモンドバックス)の2組だ。後者は開幕戦だった。
現在のヤンキースには、1試合両打席ホームラン12度(3位)のカルロス・ベルトランもいる。同じ試合でスウィッシャー、テシェーラ、ベルトランが揃って1試合両打席ホームランなら、もちろん史上初だ。ヤンキースではチェイス・ヘッドリーとアーロン・ヒックスもスイッチ・ヒッターだが、ヘッドリーの1試合両打席ホームランは2012年の2度だけで、ヒックスは1試合2本塁打でさえ、両方とも右打席から打った1度しかない。
ただ、スウィッシャーがAAAから昇格するのは、誰かが故障した場合だけだろう。一塁かDH、あるいは外野両翼の穴埋めだ。そうなると、テシェーラ(一塁)かベルトラン(ライト)が離脱している可能性も高い。スウィッシャーの昇格には、タイム・リミットも設けられている。ニューヨーク・デイリー・ニューズのマーク・フェインサンドによると、6月15日までにメジャーリーグへ昇格できない場合は、スウィッシャーからオプト・アウトできる(契約を破棄できる)という。