【札幌市東区】「もう40年以上もやっているの」 「余舎」、これで「よしや」と読む喫茶店で癒される
12時ちょっと前、以前から気になっていたお店に入ってみました。雑居ビルの1階。建物の入口、そして店内が木造で、ビルにいるとは思えない不思議な空間です。もう40年以上ここで“喫茶店”として営業している「余舎(よしや)」をご紹介します。
入っていいのかしら?
12時ちょっと前ですが、外から見ると店内はそう明るくもなく、営業しているのかしら?と思いながら、ドアを開けてみました。「営業していますか?」
入店してみると、小さな高齢の女性がカウンターの椅子に座って新聞を読んでいました。「はい、やっていますよ!」と言いながら、新聞を片付け、カウンター奥に入ってお冷を取りに行きました。
年季の入った喫茶店! 味のあるメニューの前の席を陣取り、メニューを凝視!
ちょっと野菜不足だったので、「野菜炒め定食」をお願いしました。
「ちょっと時間がかかるけど、大丈夫かい?」「ええ、まー」。
オーダーが入ってから、カウンター端の冷蔵庫を何度も空けながら食材を出す音、フライパンで何かを焼いている音などが聞こえます。
お客さんは私一人だったので、その間に店内を少し見せてもらいました。カウンター4席のほかにはテーブル席が4卓。
25分くらいかかって、やっと野菜炒め定食が運ばれてきました。ワンオペだから仕方がないね。
ちょっと焦げた目玉焼きがご愛敬。
店内にはNHKFMラジオが流れているのも、お店に合っていて妙にリラックスします。
ほかにお客さんがいなかったので、ご飯をいただきながらちょっとずつ会話。コーヒーを追加オーダーしてカウンターに移動しました。
ホーローのポットにストーブに置かれたポットのお湯を足し、カップを温めて、コーヒーを落とす。
(店名にしてはあまりピンとこなかったので)「どうして余舎」というのですか?
「どういう意味だと思う?」「えっ」、まさかこちらが問われると思わなかったからビックリ。戸惑っていると、「私は、余っている時間をここで過ごしてほしいということだと思うの。この店名を決めた人、お店ができてからいなくなってしまってね」。
居抜きの店内のデザインと店名は、その当時、絵描きの知人が考えてくれたものだそうです。他人事のように店名を説明する店主は「もう85才」だという。「もうここで、一人で40年以上やっているのよね」と。腰が曲がってきたほかは健康だと。
お店は休みがなく、毎日9:00から営業。今はお客さんの入り具合で19時とか20時には閉店。
「へー、お休みがないのですか?」「もう何年も休んでいない。ここでぼーっとしたりウトウトできるしね」と。などなど、さらに30分ほど会話。
なんだかお母さんと話しているような感じでとても居心地が良かったです。
ちょうどお客さんが来店したので、ここで終了。
次に行った時は、「スパゲティナポリ焼きそば風」にしようかな? きっと昔のお母さんが作ったようなナポリタンみたいなのでしょう。
<余舎(よしや)>
*住所:札幌市東区北25条東1丁目3-17
*TEL:011-742-4996
*営業時間:9:00~20:00くらい
*定休日:なし(と店主は言っていましたが、一応、不定休にしておきます)