ゴンザガがWCCトーナメント優勝。八村塁は3得点
TEXT&PHOTOS By KIYOSHI MIO
八村塁が所属するゴンザガ大学(31勝1敗、全米大学ランキング1位)がセントメリーズ大学(28勝3敗、ランキング19位)と3月7日(日本時間8日)に、ウエスト・コースト・カンファレンス(WCC)トーナメント決勝戦で対戦。74対56で勝利し、同トーナメント5連覇を成し遂げた。WCCトーナメントで優勝したことで、NCAAトーナメント出場も確定させた。
八村は57秒プレーして3ポイントシュート1本を決め、3得点を挙げた。
ずっとベンチから戦況を見守っていた八村の出番が巡ってきたのは、71対53と18点リードした試合残り57秒だった。
勢いよくコートに飛び出して来た八村が、残り26秒で右コーナーから3ポイントシュートを放つと、ボールは綺麗な放物線を描きながらゴールに吸い込まれた。
「パスを貰ったのでシュートを打ちました。決勝の最後の舞台でポンを決められたので、すごく気持ち良かった」と試合後のロッカールームでは興奮を抑えて、素っ気なく答えた八村。「試合に勝てたのが一番良かったです」と答えた後には、喜びを隠せなくなり笑顔をみせた。
優勝のセレモニーでは、選手一人ひとりがゴール前に設置された脚立に登り、ゴールネットをハサミで切る「ネットカット」も初めて経験。
八村の番になると、満員の観衆から「ルイ~」と歓声が上がり、ゴールネットの一部を切り取ると、脚立の上で満面の笑みを浮かべた。
「ファンが声援を送ってくれて嬉しかった。ちょっと難しいかなと思ったのですが、そんなに難しいものではなかったです」
男子の決勝戦前には女子の決勝戦も行われて、こちらもゴンザガ大学が優勝。男女同時のアベック優勝を果たした。女子チームには、同大学OBでNBA歴代通算最多アシスト記録を持つジョン・ストックトンの娘、ローラ・ストックトンが所属。父親と同じくポイントガードを務めるローラは、6得点、8アシストの活躍で優勝に貢献して、観客席で観戦していた父親と喜びを分かち合った。
そのストックトン父娘は男子の試合もスタンドから観戦。WCCトーナメント5連覇を果たした後輩たちの戦いぶりに、ジョン・ストックトンは満足気味な表情をみせて、勝利を讃えた。