グラスナウの100奪三振一番乗りは確実!? あと5奪三振で到達。過去の一番乗りは奪三振王になったのか
タイラー・グラスナウ(ロサンゼルス・ドジャース)は、6月4日に、ピッツバーグ・パイレーツの本拠地、PNCパークのマウンドに上がる。
ここまでの12登板は、奪三振率11.55と与四球率2.55、防御率3.04だ。74.0イニングを投げ、286人の打者と対戦し、両リーグ最多の95三振を奪っている。
今シーズン、グラスナウが100奪三振の一番乗りとなる可能性は、かなり高い。12登板のうち、奪三振が5未満は、5イニングで3奪三振の開幕戦しかない。
グラスナウを筆頭に、73三振以上を奪い、三桁まで27奪三振以下としている21人は、以下のとおり。
グラスナウだけでなく、ジャック・フラハティ(デトロイト・タイガース)も、6月4日の登板で100奪三振に到達するかもしれない。こちらは、11登板で67.2イニングを投げ、奪三振率11.97と与四球率1.33、防御率3.46を記録している。今シーズンの二桁奪三振は2度あり、4月19日が6イニングで10奪三振、4月30日は6.2イニングで14奪三振。直近の3登板は、いずれも9三振を奪っている。
グラスナウの二桁奪三振は、今シーズン、4度を数える。4月9日が7イニングで14奪三振。4月21日、5月4日と10日は、それぞれ10三振を奪った。直近3登板の奪三振は、8→6→8と推移している。
ちなみに、6月4日のタイガースの試合は、ドジャースの試合開始から1時間25分後に始まる。フラハティが対するのは、テキサス・レンジャーズだ。
過去10シーズン(2014~23年)における、100奪三振のシーズン一番乗りは、以下のとおり。同じ日に複数の投手が100奪三振に到達したシーズンは、いずれも一番乗りとした。
延べ12人のうち、そのシーズンに誰よりも多くの三振を奪ったのは、半数の6人だ。2014年のスティーブン・ストラスバーグと2022年のコービン・バーンズ(当時ミルウォーキー・ブルワーズ/現ボルティモア・オリオールズ)は、両リーグ最多の奪三振ではないものの、ナ・リーグでは最も多かったので、12人中8人、3分の2が奪三振王ということになる。
奪三振王の8人中6人は、200イニング以上を投げている。2020年のシェーン・ビーバー(当時クリーブランド・インディアンズ/現クリーブランド・ガーディアンズ)は77.1イニングながら、シーズンが1チーム60試合ではなく通常の162試合だったとすると、奪三振は200を超えるペースだ。あとの1人、昨シーズンのスペンサー・ストライダー(アトランタ・ブレーブス)は、186.2イニングで281三振を奪った。
一方、100奪三振は一番乗りながら、奪三振王にはなれなかった4人のうち、2015年のコリー・クルーバーは222.0イニングを投げたが、あとの3人は170イニングに届かなかった。2016年のクレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)が149.0イニング、2021年のビーバーが96.2イニング、2022年のシェーン・マクラナハン(タンパベイ・レイズ)は166.1イニングにとどまった。
グラスナウは、2023年の120.0イニングが自己最多だ。フラハティは、2019年に196.1イニングを投げたが、それ以外のシーズンは、いずれも規定投球回に達していない。