【大分市】「最高の干し芋」を食べたことはある?手間暇かけた贅沢なおいしさ《いもや吉》
唯一無二の輝くお芋。土からこだわった、おいしい干し芋を見つけました!
こぢんまりと営む、小さなテント
2月のある日。若草公園前のトキハインダストリー前に現れた、小さなテント。《いもや吉》さんです。
次から次へと訪れるお客さんを前に、焼き芋をせっせと焼いているのは、木田吉彦さん。と言っても木田さんは焼き芋店をしているわけではありません。干し芋への情熱に燃えた「さつまいも農家」なんです。
理想を目指してコツコツと
「大分県の畑」とも呼ばれる豊後大野市で、土からこだわって大切にさつまいもを育てている木田さん。
元々は会社員として働いていたそうですが、脱サラして農家へ転身。ピーマンをつくっていたものの軌道にのらず、悩んでいた頃に丸干し芋と出合ったんだそう。関東圏で流行っていたこともあり、「これだ!」とピンときたと話してくれました。
そもそも丸干し芋は一般的な干し芋と異なり、芋をまるまる一本使うことから、皮剥きや乾燥工程にも時間のかかる希少な品。
芋が持つ甘さや食感をぎゅっと凝縮した、贅沢な干し芋なんです。
そんな「最高の干し芋」をつくりたくて、さつまいもを育てるところからスタートした木田さん。焼き芋販売から始め、干し芋ができるまでには数年かかったそうです。
視点を切り替えたことで活路を見出した
しかし干し芋ができても、苦難は続きます。
「干し芋を県内の企業にアピールしても、ほとんど相手にされなかった」
大分では干し芋にあまり馴染みがないからか、商品として販売してくれる企業が見つからなかったんだそう。「だったら」と、大阪や愛知など県外に売り出したところ好評。今では大手デパートで定期的に出店するほどの人気商品となっています。
県外で話題となったことで、大分県内でも注目を集めるようになった《いもや吉》の干し芋。現在はオンラインで販売している他、トキハインダストリーでも不定期に販売されているようです。
あったかホクホク。おいしい焼き芋と贅沢な干し芋
取材日は干し芋に加え、石焼き芋も販売していました。
焼き芋はずっしりと重く、割ってみると蜜が輝いてるのがわかります…!
ドロドロに溶けているわけではなく、芋の形はしっかり残っているものの、繊維質が全然感じられなくて、ペロリと食べられちゃいました。
干し芋はサイズがさまざまなので、食べ比べたりシーンによって選んだりできるのが嬉しいです。
中でも丸干し芋は、切り干しよりねっとりとした甘さがあります。旨みが凝縮された焼き芋食べてるみたい…。なんじゃこりゃ…。
開封後は冷蔵庫で保管するといいとのこと。ただ冷たくなってしまうので、再度食べる際は電子レンジであっためるのがおすすめなのだそう。アイスクリームとかのっけても合いそう!
手土産にもぴったり!映える干し芋
ゆる~い絵柄がなんともかわいらしい、店のアイコンは、奥様が好きなイラストレーターさんに依頼したものなんだそう。
木田さんに似てるのはもちろんなんですが、木田さんから伝わってくるさつまいも農家としての誇りや愛も感じられて、すっごく素敵。
パッケージもシンプルでオシャレなので、ちょっとした贈答品にもオススメです。
素朴だけど美しい。口に含むと、心がほっとする。テーブルの上にあったら、「やった」と嬉しくなる。日常に寄り添うような《いもや吉》の干し芋、ぜひ一度手に取ってみてくださいね。