小学生が一番楽しいと感じるのはテレビゲーム・携帯ゲームをしている時(2023年公開版)
自分の好きなこと、メリットになること、目標を果たすために必要なこと、色々と理由はあるが、何か物事をしている時に楽しさを覚えると、つい夢中になり、時間が過ぎるのを忘れてしまうもの。そのような楽しさを感じる行為について小学生の実情を、学研教育総合研究所が公開している「小学生の日常生活・学習に関する調査」(※)の結果から確認する。
次に示すのは小学生において何をしている時が一番楽しいかについて、3つまでの複数回答で答えてもらったもの。一番を尋ねているのに3つまでの複数回答とは矛盾しているようにも思われるが、例えば一つに絞れない・両方とも好きというケースなどを想定したのだろう。
もっとも多くの小学生が答えたのはテレビゲーム・携帯ゲームの38.8%。要は据置型・携帯型を問わず、デジタル系ゲーム機で遊んでいる時が一番楽しいというもの。小学生が回答者だからというのもあり、高校生ぐらいになるとむしろこちらの方が多くなるのではと思われるスマホゲームは14.8%にとどまっている。
次いで外遊びが24.0%、友達とおしゃべりが21.6%。一人での外遊びも想定できるが、多分に外遊びをしている時は友達とのおしゃべりも兼ねているので(逆に友達とおしゃべりのみで外遊びではないことは十分ありうる)、順位が競る形となったのだろう。
テレビは20.6%。少なくとも小学生にとって、テレビが一番楽しいとする意見はゲームや友達とのおしゃべりや外遊びよりも少ないことになる。次いでおやつ、家族と遊ぶ、インターネット、スマホゲーム、スポーツ、読書(漫画・雑誌含む)が続く。SNSは2.3%にとどまっている。多くの小学生においてSNSはリスクをかんがみ、保護者から利用を止められているのかもしれない。
これを上位陣について属性別に見たのが次のグラフ。
テレビゲーム・携帯ゲームは圧倒的に女子よりも男子が多く、男子だけなら5割強。学年別では小学4年生までは増加を示すが、そこがピークで小学5年生以上では値は落ちる。スマホゲームにシフトする人が出てくるのか、あるいは忙しくなるからなのか。友達とおしゃべりは逆に女子の方が男子よりも多く、2倍近くの差をつけている。学年別ではややでこぼこがあるが、おおよそ高学年ほど高い値を示しているのが興味深い。逆に外遊びは大体低学年ほど高い値で、高学年になると値は落ちていく。
テレビは特段属性別の傾向は見いだしがたい。敢えて言えば高学年ほど値が落ちるように見えることか。しかしそれでも差はそれほど大きくない。
小学生が一番楽しいと感じる行動はテレビゲーム・携帯ゲーム。ただし女子に限ると友達とおしゃべりがトップとなり、小学1年生では外遊びが一番となる。納得のいく結果には違いない。
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※小学生の日常生活・学習に関する調査
2023年10月27日から11月1日にかけてインターネット経由で、小学生の子供がいる保護者を対象として保護者付き添いの下で小学生本人が回答するように答えてもらったもので、有効回答数は1200人。男女別・学年別で均等割り当て。調査協力会社はクロス・マーケティング。
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