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2025年 初日の出の時刻と天気は?なぜ東から順に明けない?日の出前に見たい景色も:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

1月1日には初日の出を見て、すがすがしく2025年のスタートを切りたい!と思いつつも、そういえば今の時期の日の出って何時だったっけ?という人も多いのでは。

また、「太陽は東から昇るから、日本の中でも東側の地域ほど日の出が早いのでは」と思われがちですが、実はそうではありません。

2025年の全国各地の初日の出時刻、そして元旦の天気とともに、気象予報士が解説します。

初日の出の時刻は?

2025年1月1日の日の出時刻(国立天文台HPを元に作成)。なお、同じ都市内でも場所や標高によって多少の差が出る。
2025年1月1日の日の出時刻(国立天文台HPを元に作成)。なお、同じ都市内でも場所や標高によって多少の差が出る。

2025年1月1日の日の出つまり初日の出の時刻は、上図の通り、東京で6時51分、大阪で7時5分、福岡で7時23分です。

同じ都市内でも地域や高さによって微妙に異なり(標高が高い方が早く日の出を目にすることになる)、たとえば東京都内の平均的な場所での日の出は6時51分ですが、東京タワーでは6時48分(高さ150mでの参考値)、東京スカイツリーでは6時46分(高さ150mでの参考値)になります。

そのため、上図の時間ぴったりに見ようとするよりも、前後数分くらいは余裕を持っておくのがおすすめです。

元旦の天気は?

1月1日朝の天気分布予報(気象庁HPより)。
1月1日朝の天気分布予報(気象庁HPより)。

1月1日朝は、北日本~近畿の太平洋側と、山陽・四国・九州・沖縄では初日の出が見られるところが多くなりそうです。

日本海側では雪や雨のところが多く、ふぶくところもありそうですが、ずっと降り続くわけではなく断続的な降り方になる地域も多いので、雲が風に飛ばされた合間に太陽を見られるところもあるでしょう。

いずれにしてもかなり冷え込むため、暖かい服装で外に出てください。

なぜ東から順に明けない?

冒頭の図で、千葉県の犬吠埼と比べて北海道の納沙布岬の方がより東にあるのに、犬吠埼の方が日の出が早いことに気づいた人もいたかもしれません。

実は、冬は真東から順に夜が明けていくわけではなく、下図のように南東から北西に向かって斜めに明けていきます。

夜が明けていく方向(冬の場合)。気象衛星画像:気象庁HPより。
夜が明けていく方向(冬の場合)。気象衛星画像:気象庁HPより。

これは、地球の地軸が傾いているため。
ちなみに夜明けの角度は季節ごとに異なり、春と秋はほぼ東から明けて、春分と秋分には真東から明けます。夏は上図とは逆の斜め方向に(北東から南西へ向かって)明けていきます。

こういった理由から、離島を除く平地では、千葉の犬吠埼でもっとも早い初日の出を見ることができるのです。

初日の出を見るならマジックアワーもぜひ楽しんで

日の出の数十分前に東の空に見られる「マジックアワー」。オレンジの色は空気の湿り具合によって赤に近かったり黄色に近かったりする。ちなみに日没の数十分後には西側にマジックアワーの空が見られる。
日の出の数十分前に東の空に見られる「マジックアワー」。オレンジの色は空気の湿り具合によって赤に近かったり黄色に近かったりする。ちなみに日没の数十分後には西側にマジックアワーの空が見られる。

本記事では初日の出時刻をご紹介していますが、実は空が明るくなるのは日の出の瞬間からではなく、日の出時刻の30分前くらいから徐々に明るくなっていきます。

日の出の約30分前のタイミングには、東側の空がオレンジと青のグラデーションに染まる「マジックアワー」という状態を楽しむこともできるので、初日の出を見に行くために早めに家を出るという方は、ぜひマジックアワーの空も見上げてください。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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