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メガマッチ実現!! 統一ウエルター級タイトルマッチに挑む両チャンプ

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Esther Lin/SHOWTIME

 7月29日にラスベガス、T-モバイル・アリーナでぶつかるWBA/WBC/IBFウエルター級チャンピオンのエロール・スペンス・ジュニア(33)と、WBO同級王者のテレンス・クロフォード(35)。

 28戦全勝22KOのスペンスと、39戦全勝30KOのクロフォード。共に負け知らずのサウスポーだ。ボクシングの主要タイトルが4団体と認知されるようになってから、初の4冠統一147パウンド王者が誕生する。同時にパウンド・フォー・パウンドKINGの名誉も勝ち取ることとなるだろう。

 シュガー・レイ・レナードvs.トーマス・ハーンズ、オスカー・デラホーヤvs.フェリックス・トリニダードに勝るとも劣らない注目度である。

 先日、スペンスとクロフォードは、"キックオフ記者会見"に出席した。この試合が正式に決まってから初めて顔を合わせることとなった。

 両者の言葉をお届けしたい。

Esther Lin/SHOWTIME
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 まずは3冠王者のスペンス。

 「試合には是非、足を運んでほしい。皆さんのために、特上の料理を十分な量、用意しているから。

 ついに実現したね。ウェルター級最強というだけでなく、世界最高のファイターが誰なのかを証明することになる。この試合に全力で取り組み、すべてを出し切ることが重要だ。テレンスも同じように感じているだろう。

 ただ、彼は強い選手と戦っていない。ショーン・ポーターでさえ、必要なトレーニングができなかったと言っている。ケル・ブルックは既に壊れていた。ケル・ブルックの目を負傷させたのは俺だ。

 テレンスは偉大なファイターだが、精神的にも肉体的にも俺が圧倒してトップに立ってみせる。

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 掛け率は気にしない。ここ数年の経験で、負け犬として見られることは理解している。多くの負け犬が勝つからこそ、賭けが成立するんだ。

 彼はタフだから何ラウンドかはポイントを失うだろう。しかし、最後は俺がテレンスを打ちのめす。ボクシング界最大の、伝説となる一戦だ。目を離さないでほしい」

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 続いてWBO王者のクロフォード。

 「皆さんは我々の偉大さを目の当たりにすることになるでしょう。7月29日、現在がテレンス・クロフォードの時代であることを示します。私がこの時代で最も偉大なファイターであることが分かりますよ。

 今この場にいること、この試合ができることにとても興奮しています。私はファンを愛しているので、一人一人にプレゼントとして自分の戦いを見せますよ。ファンがいなければ、自分たちは存在しませんから。

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 スペシャルなファイトになることを保証しますよ。エロールは下がるのが嫌いですよね。激しいプレッシャーをかけてくるでしょうし、私もそういった戦いを好みます。私たち二人はハートがあり、戦うことが好きなんです。だからこそ、素晴らしい試合になることは間違いありません。7月29日はボクシングにとって最高の夜になる筈です」

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 1981年9月16日に行われたWBA/WBC統一ウエルター級戦で、WBA王者だったトーマス・ハーンズは14回TKOで敗れた。ビッグマッチということで、オーバーワークになったことが敗因だと、ハーンズの参謀だったエマニュエル・スチュワードは後に語った。

 4冠戦まで6週間。両者はいかなるメニューをこなすのか。当日のコンディションが明暗を分けそうだ。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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