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HSPの『自己肯定感』が高い人への「拒否感」とは!?実は「原因」の裏には…

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

私は普段、精神科での外来を行い、インスタやvoicyにてHSP気質に関する発信を行なっています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)

HSP気質のあなたは自己肯定感が高い人に対して「肌が合わなそう」など、苦手意識を感じてはいないでしょうか。

繊細な性質は他人と接するときは緊張しやすいので人と心理的距離を取りやすいですが、自分に自信があるタイプの相手には特に心の壁を作る傾向が高いです。

この記事をご覧になっているあなたは、その傾向はありませんか?

高い自己肯定感を持つ人を苦手と思う理由は、本当は「羨ましい…」という気持ちがあり直視したくないのかもしれないです。

自分の本音を知ってみると、苦手と感じる心と折り合いをつけられます。

HSPに自己肯定感が強い人への拒否感があるのは

HSP気質の人は自己肯定感が強い人に精神的な拒否感を抱いてしまうのは、自分を認める心がたっぷりある人の特徴を見ると理由が分かりやすいです。

主張が強く行動的で合わない

自己肯定感が高い人は周りが自分をどう見るかには意識を向けず、自分の主張を強く貫きどんどん行動する方も多いです。

HSPの特徴は周りに変な評価を受けないように主張を抑える・行動は消極的なので、性質の特徴に合いません。

自信がある人と接すると相手の勢いに圧されることは予想がつくため、神経に受ける刺激で ストレスを感じたくないので苦手意識を自分に持たせ防御するように働きかけているのでしょう。

裏には羨望・嫉妬の心も含む

苦手意識を抱いている裏には「自分と違って自信があって良いな」など、自分にはない肯定感がある人への羨望・嫉妬の心も含まれている場合があります。

HSP気質を持つ人の多くは自己肯定感が低く、自分に対してあまり良い感情を持っていない人も少なくありません。

自分を認められない心に悩む人々にとっては、自分を肯定できる人はキラキラと眩しく見える存在です。

強い肯定感を持っている人と接すれば自分がよりくすんで見えると恐れて、親しくなること・関わることを避けたい気持ちが拒否感の一部に働いているのかもしれません。

自己肯定感が低いHSPは他人と自分を比べやすい

HSPが自己肯定感の低さから自信のある人が羨ましく苦手意識を持ってしまう背景に、他人と自分を比べてしまう傾向の強さも影響としてあるのでしょう。

繊細な性質で自分の能力が低く見える

繊細な性質の人は通常よりも神経が過敏な体質の自分は、「他の人よりも能力が低い」と見えてしまい自身を強く卑下する気持ちがあります。

周りの小さな雑音も気になって目の前のことに集中できない、他人の感情に同調してしまって気持ちを保てないことに強い劣等感を持ってしまっているのです。

他の人は気にならない点を強く気にして不安に振り回されていると、ネガティブな目線で自分を否定的に捉えやすいです。

周りの人の能力が見えて落ち込む

HSPは周りをよく見て観察し慎重に動くタイプなので、周りの人が持つ能力も細かく見えて「みんな自分より優れている」と感じ落ち込むことも多いです。

その人の表立って見えていない長所や特技に気づきやすいため、周りにいる誰も彼もが優秀な人物に見えて「みんなと比べれば自分なんて…」と考えてしまいます。

HSPが自己肯定感が高い人とうまく付き合うには

苦手な気持ちの中に隠れた羨望・嫉妬を乗り越えて、HSPが自己肯定感が高い人とうまく付き合うためには「自己肯定感」にこだわらないことです。

周りを見すぎる癖も改められると、他人と自分を比較することも少なくなるでしょう。

考えも個性があると認識する

自己肯定感が高い人を羨ましいと思うのは「自信を持たなくてはダメ」という、固定観念の考えに縛られているせいなのであなたの考え方を広げてみましょう。

自分を認める・認められないは思考の個性でもあり、みんなが高い自己肯定感を持っていなくても良いのです。

あなたが自分への肯定感を持ちにくいのも個性の内なので、「自信がないけど構わないや」と気楽に受け止めてみてください。

必要時以外は周りを見ないこと

仕事などで周囲を観察することが必要な時以外は周りを見ないようにして、他人と自分を比べてしまう材料を視界から外すことです。

自己肯定感の高さにこだわる考え方から脱却しようと思っても、他人の能力が目に入りやすい癖があるままだと劣等感が刺激され完全に脱却できないでしょう。

HSPも相手から見て羨ましいと思われているかも

自分を否定して見るHSP気質の人は自己肯定感が高い人を含め他人を羨ましがりますが、相手から見ればHSPも羨ましいと思われているかもしれません。

あなたが悩む性質は優れた能力にも結びついているので、それを持っていない相手から見れば羨ましい対象なのです。

HSPには長所となる要素が多い

HSPが困りやすい共感性・物事を深読みするところなどは、違う見方をすれば優れた能力であり「繊細さん」と分類される人には長所となる要素も多いんです。

相手の雰囲気から感情を細かく察知できる・物事の奥まで見抜ける、こういった能力は対人・仕事など広い場面で役立つものになります。

空気を読む・鋭く物事を見ることが苦手な人も少なくないため、持っているHSPは「羨ましい」と思われます。

実は周りからの好感度がある

他人の心の痛みが分かるHSPは人に優しく接するので、あなたが思うよりも実は周りからの好感度は高いです。

自己肯定感が高い人も積極性が強い点などで嫌煙されることがあり、周りの人と穏やかな関係を築けるタイプのあなたを見て羨望の感情を抱いているかもしれません。

周りから好意的に受け入れられる性質は、社会の中で円満に生きていくのに有利なものです。

まとめ

HSP気質のあなたが自己肯定感が高い人に苦手意識を感じるとき、意識の中に「羨ましい」気持ちが隠れていないか確かめてみましょう。自分を肯定できない苦しみが自分を肯定できる人を、あなたの心に拒ませているのかもしれないです。

自信が持てないことも思考の個性であるので、自己肯定感の高さにこだわる考えを変えてみてください。

あなたは過敏なせいで自分を否定して見ているかもしれませんが、あなたも相手に羨ましいと思われる長所がたくさんあることを知っておきましょう。

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あなたの気持ちが楽になりますように♪

精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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