地球が暑い!灼熱の2015年
地球の温暖化が、益々加速しています。
アメリカ海洋大気庁(以後NOAA)によると、2014年、陸と海を合わせた世界の平均温度は、観測開始以来、最も高くなりました。
そして、その傾向は今年に入っても続いており、2015年の1月〜6月もまた、未曾有の高温を記録しました。20世紀のこの期間の平均よりも、0.85℃(陸:1.4℃、海:0.65℃)も高かったのです。
たしかに、今年上半期には、世界各地から、酷暑のニュースが飛び込んできました。
例えば、アメリカ西部では、冬に夏のような暑さが続いて、建国以来最悪とされる干ばつに、一層拍車を掛けました。また、今年の5月〜6月には、インドやパキスタンを記録的熱波が襲い、熱中症などにより、数千人が死亡しました。
その他、ヨーロッパ、アフリカ、南米などでも、平均より高い気温が観測されたのです。
2015年下半期も記録更新か
北半球では、今年の夏も、すでに相当な暑さとなっています。今まで見たこともないような高い温度が、世界各地で観測されています。
・ アメリカ:シアトルやホノルルなどで、史上最も暑い7月を記録
・ スペイン:全国で史上最も暑い7月を記録
・ イラク:最高気温51度を記録(7月)
・ イラン:体感温度74度を記録(7月)
・ 日本:東京で連続8日猛暑日を記録(8月)
エルニーニョが地球温度を上げる
そして結局、2015年も一年を通して、高温記録が更新される可能性が高まっています。陸地で暑さが続くところがあることに加え、去年から始まったエルニーニョ現象(東部太平洋の海水温上昇)によって、海の温度も高い状態が続くからです。
さらに、 NOAAによると、今回のエルニーニョは海水温で見ると、史上最強のエルニーニョ年だった1997年に匹敵する恐れがあるようです。
1997年のペルー沖の海水温は、平年よりも3.6度高かったのですが、今年はすでに、2度高くなっています。気象庁によると、エルニーニョは来年の2月ごろまで続く可能性があるので、まだまだ海水温の上昇が続く見込みです。
ちなみに、エルニーニョ時の日本の典型的な天候は、冷夏と言われていました。しかし蓋を開けてみれば、今年は例年にない猛暑です。ある研究によると、2000年代以降は『エルニーニョ=冷夏』という構図が弱まってきたようです。
いずれにしろ、世界的な高温傾向は続くと考えて、体調や農作物などの管理などに気を付けることが必要でしょう。