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各球団最後の150奪三振以上と、最後から2番目の150奪三振以上。東京ヤクルトは10年以上も不在

宇根夏樹ベースボール・ライター
今永昇太 Mar 21, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2011年以降、1シーズンに150三振以上を奪った投手は、延べ78人を数える。昨年は4人。今永昇太(当時・横浜DeNAベイスターズ/現シカゴ・カブス)が174奪三振、山本由伸(当時オリックス・バファローズ/現ロサンゼルス・ドジャース)が169奪三振、種市篤暉(千葉ロッテ・マリーンズ)が157奪三振、平良海馬(埼玉西武ライオンズ)は153奪三振を記録した。

 ただ、この78人のなかに、東京ヤクルト・スワローズの投手は、一人もいない。2010年に163奪三振の村中恭兵を最後に、シーズン150奪三振以上は途絶えている。過去13シーズン(2011~23年)のトップ3は、135奪三振の小川泰弘(2013年)、132奪三振の小川(2019年)、130奪三振の館山昌平(2011年)なので、このスパンは、シーズン150奪三振どころか、140奪三振以上も不在だ。

 各球団最後と最後から2番目のシーズン150奪三振以上は、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 オリックス、横浜DeNA、福岡ソフトバンク・ホークスの3球団は、最後と最後から2番目が同じ投手だが、その投手を除いても、直近の150奪三振以上は、東京ヤクルトほど昔ではない。オリックスは、2021~23年に3シーズン連続150奪三振以上の山本の前が、2019年に154奪三振の山岡泰輔。横浜DeNAは、今永の前が、2018年に155奪三振の東克樹だ。

 福岡ソフトバンクでは、千賀滉大(現ニューヨーク・メッツ)が2016~19年と2022年に150奪三振以上を記録しているが、この間の150奪三振以上は千賀だけではなく、2016年に和田毅が157三振、2017年はリック・バンデンハークが162三振を奪っている。

 なお、昨年の今永に合わせ、各球団最後の170奪三振以上を並べると、横浜DeNAは2023年に174奪三振の今永、オリックスは2022年に205奪三振の山本、千葉ロッテは2022年に173奪三振の佐々木朗希、福岡ソフトバンクは2019年に227奪三振の千賀、読売ジャイアンツは2019年に188奪三振の山口俊、東北楽天ゴールデンイーグルスは2018年に187奪三振の則本昂大、埼玉西武は2017年に217奪三振の菊池雄星(現トロント・ブルージェイズ)、阪神タイガースは2016年に177奪三振のランディ・メッセンジャーと176奪三振の藤浪晋太郎、北海道日本ハム・ファイターズは2016年に174奪三振の大谷翔平(現ロサンゼルス・ドジャース)、広島東洋カープは2015年に175奪三振の前田健太(現デトロイト・タイガース)、中日ドラゴンズは2007年に177奪三振の中田賢一、東京ヤクルトは2006年に170奪三振の石井一久、となる。

 各球団最後と最後から2番目のシーズン15勝以上については、こちらで書いた。

「各球団最後の15勝投手と、最後から2番目の15勝投手。オリックスは山本と山本、横浜DeNAは東と…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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