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間も無くゴング! WBOスーパーウエルター級指名挑戦者vs.元五輪選手

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(C)Esther Lin/SHOWTIME

 20戦全勝15KOのWBOスーパーウエルター級1位、WBC/IBF同級3位のティム・チュー(27)が今夜アメリカデビューする。ミネソタ州ミネアポリスで、ロンドン五輪に出場したWBO11位テレル・ガウシャと拳を交えるのだ。

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 ティム・チューは、スーパーライト級世界王者だったコンスタンチン・チューの息子だ。生まれも育ちもオーストラリアで、父より一回り躰が大きく154パウンドのファイターである。

 一方のテレル・ガウシャは、22勝(11KO)2敗1分け。オハイオ州クリーブランド生まれの34歳。

 前日計量をチューは153.4パウンド、ガウシャは153.2パウンドでパスした。

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 試合2日前に行われた最終記者会見で、チューは語った。

 「ガウシャは適正ウエイトで戦っていますね。だからこそ、僕と対戦することになったのです。彼の名が対戦相手として挙がった際、とても嬉しく思いました。僕らのレベルなら、いい試合になると感じたからです。ワクワクしていますよ。

 オーストラリアでは、自分のチケットが完売するようになったので、ステップアップとして、アメリカに来ました。素晴らしい経験になるでしょうね。まぁ、アメリカのリングに上がることが、僕の運命だったんですよ。

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 この試合における作戦は、いたってシンプルです。僕も彼もミスを犯すでしょうが、彼のリングでの過ちを突いていきます。父からも、何をやるべきか、やらないべきかのアドバイスを受けました。

 アメリカの観客たちがどんな反応をするかは、見当もつかないですね。とにかく、目の前の敵に集中するだけです。初回から試合終了のゴングまで、休むことなく戦うことになるでしょう。この試合に向け、最高のキャンプを張りました。いいファイトになると確信しています」

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 テレル・ガウシャも言った。

 「準備万端だよ。今の俺は危険だぜ。ティムはいい選手なだけに、プレッシャーも感じている。互いにベストな状態で対峙するだろうな。

 彼の試合は目にしている。弱点が分かったさ。ティムはプレスを掛けてくるだろう。俺は今までに無い自分をお見せするぜ。

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 この一戦は、世界タイトル挑戦の土台作りだ。注目され、素晴らしい戦績を誇るチューを下すことで、俺がチャンスを掴める。今までの対戦相手とは違うよな。俺は無理に作り上げたんじゃなく、本物のスーパーウエルター級ファイターだ。強いぜ。

 対戦の機会を与えてくれたティムに感謝し、彼の勇気は尊敬に値する。いい試合になるだろうよ。その為に必死でトレーニングしてきた。ケガも無くキャンプを打ち上げた。コンディションは最高だよ。圧倒してやるぜ。

 ティムに勝ち、(5月14日に行われる)WBA/WBC/IBF王者、ジャーメル・チャーロvs.WBOチャンプ、ブライアン・カスターニョ戦の勝者に挑戦したいね」

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 どんな試合になるだろうか。間もなくゴングだ。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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