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藤井聡太竜王(20)追いつくか? 広瀬章人挑戦者(35)連勝で走るか? 10月21日から竜王戦第2局

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 10月21日・22日。京都府京都市・総本山仁和寺において第35期竜王戦七番勝負第2局▲藤井聡太竜王(20歳)-△広瀬章人挑戦者(35歳)戦がおこなわれます。棋譜は公式ページをご覧ください。

 第1局は広瀬八段が勝ちました。

 タイトル戦に10回登場していまだ敗退なしの藤井竜王。番勝負におけるトータルの星も35勝7敗(勝率0.833)と圧倒的です。

 しかし今年度、棋聖戦、王位戦、そして竜王戦と、第1局では続けて敗れています。

 藤井竜王が番勝負で2番差をつけられたことはありません。広瀬挑戦者が初めてそれを達成するのか。それとも藤井竜王が追いつくのか。第1局は振り駒の結果、広瀬挑戦者が先手でした。第2局は先後が替わって藤井竜王先手となります。

 第1局は角換わり。両者の過去の対戦ではほかに相掛かり、矢倉と、居飛車のメジャーな戦型が指されています。

 両者のこれまでの対戦成績は藤井5勝、広瀬2勝です。

 竜王戦第1局のあと、両者はそれぞれA級順位戦4回戦を戦い、ともに勝っています。

 竜王戦七番勝負の間におこなわれるであろうA級5回戦▲藤井(3勝1敗)-△広瀬(3勝1敗)戦も大注目の対局です。

 藤井竜王の今年度成績は18勝5敗(勝率0.783)です。

 棋王戦ではベスト4に進出。今年度中、六冠達成の可能性を残しています。

 広瀬挑戦者の今年度成績は13勝4敗(勝率0.765)です。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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