【手帳の考え方】人間はマルチタスクができない!だから紙にメモして擬似マルチタスクをすればいいんですよ
人間は、実はマルチタスクはできないのだそうです。
確かに、複数のことを同時にこなしている人もいるように思えます。
ですが、実際には、一つ一つ、つまりシングルタスクを連続的にやっているにすぎなかったりします。それが、はためには、マルチタスクっぽく見えるというわけです。
こんにちは。デジアナリスト・手帳評論家・歌手の舘神龍彦(たてがみたつひこ)です。
今回は、このマルチタスク、正確には擬似マルチタスクをメモ帳を使ってやってみようという話です。
なぜマルチタスクができないのか
さてでは、なぜマルチタスクができないのでしょうか。
それは人間が基本的には、一回に一つのことしか考えられないからです。
たとえば、テレビを見ながら、パソコンで仕事の企画書を作る。
これも、テレビを見ているときにはテレビのことを考え、パソコンに向かっているときは、仕事のことを考えているだけです。単に激しく切り替えているにすぎないわけです。
そして、考えを切り替えるたびに、新たに集中する必要があります。
これでは、仕事の能率が上がるわけないですよね。テレビの内容もそうそう頭に入ってくるとは思えません。
テレビならば、基本的には娯楽なのでいいのですが、二つの異なった種類の仕事をパソコンのウィンドウを切り替えながらやるような場合も、そこでおこっていることは同じです。要するに、脳の集中する対象を切り替えるたびに、能率が落ちているわけです。
マルチタスクといいながら、ほとんどはこういうことではないかと思います。
中には、ほんとうに一度に2つ以上のことを考えられる方がいらっしゃるかもしれません。ですが、そういう人がいたとしても一握りの人でしょう。いわば一種の天才。
われわれ凡人は、無理に天才のふりをしてわざわざ能率を落とすことはないわけです。
ともあれ、2つ以上のことを同時進行させる必要はある。
では、どうすればいいのか。
パスタを作ってみましょう。
パスタを作る要領で
こう言われて、パスタソースを自分で作ったことがある方ならば、わかるでしょう。
あの要領です。
具体的には、以下のことです。
1.材料を揃える
2.パスタを数分間ゆでる
3.ゆでている間に、食材をカットしてフライパンで合わせて、パスタソースを作る
4.パスタがゆであがった段階でフライパンのソースと合わせて完成
要するに、まずパスタをゆでる作業があります。これは、お湯を沸かして麺を投入したらほぼ放置できます(火から目を離してはなりませんが)。注意すべきは、パスタの種類でしょうか。スパゲッティーニかフィットチーネかなどで、ゆであがりの時間が違うからです。
そして、このパスタをゆでている間に、パスタソースを作ります。ミートソースとかペペロンチーノとかこれもいろいろですね。
で、厳密にはこれは、まずパスタソースの材料を全部用意して、それからパスタをゆでる。さらに沸騰したお湯にパスタを投入してタイマーをセットしてから、ソースの食材を調理するという感じでしょうか。そして、ソースができあがる頃に、パスタがゆであがる想定です。パスタの種類によってゆで時間は異なり、ソースも手順は異なります。
ですが、基本的な考え方は一緒です。要するに、パスタをゆでる間にソースを作る。
擬似マルチタスクもこれと同じ。まず一つの行程に手をつける。場合によっては他者に依頼などをする。それから、別の行程に手をつける。
図にするとこんな感じです。
擬似マルチタスクならば、同時並行で作業が進められる
この例のポイントは、最初にまず準備をしておき、それから、パスタをゆでる(一定時間放置できるプロセス)、さらにパスタソースを調理することです。
これならば、パスタをゆでるプロセスとパスタソースの調理が同時にできるわけです。
道具(またはスタッフ)を使って、ある程度放置できる作業と同時に、別の集中が必要となる作業をする。これならば、マルチタスクそのものではなくても、擬似マルチタスクは実現できるわけです。
まずパスタを作ってみよう
というわけで、これを実感して身につけるためには、まずパスタを作ってみましょう。
ボロネーゼでもカルボナーラでも、ペペロンチーノでもなんでもいいです。
材料をそろえ、パスタをゆで、パスタソースを作る。そしてパスタとソースを合わせる。
このプロセスの中に、擬似マルチタスクのエッセンスが詰まっています。
もちろん、擬似マルチタスクにはこれ以外のパターンもあるはずです。
それは、別の機会に紹介できればと思います。