猫が「腰トントン」を好むのはなぜ?考えられる理由6つ
猫に「腰トントン」をすると、気持ちよさそうにゴロゴロ喉を鳴らしたり、しっぽを立てて喜んだりする姿をよく見かけます。
「腰トントン」を好む猫は非常に多いそうなのですが、一体なぜ猫は腰トントンが好きなのでしょうか?
そこで今回は猫が腰トントンを好む6つの理由を詳しく解説します。猫の飼い主さん必見の内容です。
1.腰トントンとは?
腰トントンとは、猫の腰(背中から尻尾の付け根あたり)を撫でたり、ポンポンと軽く叩いたりするような動作のことです。「おしりトントン」、「尻トントン」ともいわれます。
この「腰トントン」ですが、やみつきになる猫が非常に多く、飼い猫や野良猫問わずほとんどの猫が気持ちよさそうな反応を見せてくれるのだとか。
わたしの愛猫たちも腰トントンが大好きで、撫でてあげるとゴロゴロ・スリスリしながら何度も「トントンしろ!」と促してきます。
2.なぜ猫は腰トントンを好む?考えられる理由6つ
2‐1.神経が集中しているから
猫が腰トントンを好む理由でよくいわれるのが、神経が集中しているからというもの。
猫の腰、特に「仙骨」付近には神経の密集地帯があって、刺激されると非常に気持ち良い感覚を味わえるのだとか。
敏感な部位でもあるので、少しトントンするだけでも猫は反応してしまうんですね。
2‐2.フェロモンの分泌腺があるから
猫が腰トントンを好む理由のひとつとして、「フェロモンの分泌腺があるから」というのも考えられます。
実は猫のしっぽの付け根付近には、フェロモンの分泌腺があるのですが、腰トントンすることでこれらの腺が刺激され、気持ちいいと感じるようです。
猫は、フェロモン分泌腺がある部位を刺激されるのを好む傾向があります。しっぽの付け根以外にも顔周りやあご、おでこ、口の周りなどにあって、いずれも撫でると猫が喜ぶ場所ですね。
2‐3.交尾の刺激と似ているから
メス猫だと、交尾の刺激と似ているから好んでいるとも考えられます。
というのも腰にはさまざまな神経が集まっていると話しましたが、そのなかには生殖に関する神経も存在しているからです。
そしてその神経を刺激されると気持ちいいと感じるようで、トントンすると腰をあげる仕草をするのもこのためだとも考えられています。
2‐4.排泄を促される感覚に似ているから
子猫はひとりで排泄ができないので、母猫が子猫の陰部やその周辺を舐めて排泄を促しますが、その刺激と腰トントンが似ているため気持ちいいと感じている可能性もあります。
腰をトントンされると、猫は無意識のうちに母猫に世話されている気分になり、心地よさを感じるのでしょう。
2‐5.飼い主に撫でられて嬉しいから
猫は飼い主に優しく撫でられることが大好きです。信頼する飼い主に撫でられると、愛情を感じ嬉しくなります。
腰トントンもこの「撫でられる」行為に含まれるため、猫が単純にそれを喜んでいるだけなのかもしれません。
2‐6.普段は触れられない場所だから
猫の腰周りは、普段なかなか触れる機会のない部位です。そのため腰トントンの刺激(腰を撫でられたり、マッサージされたり)を、新鮮で心地よく感じられるのだとか。
猫は手足やお腹など、自分でグルーミングできる場所は日常のセルフケアを怠りませんが、腰周辺は自分では届きにくく、手が行き渡りません。
そこを飼い主の手で丁寧に撫でてもらえると、マッサージのようないつもとは違った新鮮な刺激を体感できるのでしょう。
3.まとめ
猫が「腰トントン」を好む理由は神経が集中しているから・フェロモン分泌腺があるから・交尾の刺激に似ているからなどさまざまです。
ほとんどの猫が好むもので、する方もされている方も「癒し」や「喜び」を感じているのかもしれません。
ただ「腰トントン」を嫌がる猫もいます。そのため猫の様子をみつつ無理強いはしないようにしましょう。また強くたたく、たたきすぎるのもNGです。