なぜ、好投しているメジャーリーグ2年目の投手をトレードで放出したのか。FAになるのは5年後
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/unenatsuki/00308451/title-1659404025401.jpeg?exp=10800)
8月1日、シカゴ・カブスは、スコット・エフロスをニューヨーク・ヤンキースへ放出し、交換にマイナーリーガー1人を獲得した。
エフロスは、メジャーリーグ2年目のリリーバーだ。今シーズンは、47登板で44.0イニングを投げ、奪三振率10.23と与四球率2.25、防御率2.66を記録している。昨シーズンは、14登板の14.2イニングで防御率3.68だった。
FAになるのは、2027年のオフだ。この夏、カブスはトレード市場で売り手に回っているとはいえ、あと5年以上も保有できる選手を手放す必要はなさそうに見える。
ただ、エフロスはリリーバーだ。マイナーリーグでもそうだったし、大学時代も、先発登板よりリリーフ登板のほうが多かった。一方、カブスが獲得したヘイデン・ウェズネスキーは、同じ右投手ながら、先発投手だ。今シーズンは、AAAで19試合に登板し、89.2イニングで防御率3.51を記録している。
また、エフロスはすでに28歳だ。2019年に腕の角度をスリークオーターからサイドに変えたのが功を奏し、メジャーリーグへたどり着いた。もちろん、ハードボーラーではなく――そうであれば、サイドアーマーにはなっていないだろう――スタットキャストによると、シンカーと4シームの平均球速は、どちらも91マイル未満だ。
カブスは、速い球を投げるわけではない遅咲きのリリーバーを保有し続けるよりも、将来、ローテーションの一角を占める可能性を持つ投手と交換するほうがいい、と判断したのではないだろうか。
これからも、エフロスは、数シーズンにわたって好投するかもしれない。そうなったとしても、ウェズネスキーが期待どおりに伸びれば、カブスにとって、このトレードは成功ということになる。