「狩猟生活」に興味ある? 必要な資格と収入のリアル
はじめに
自然との共生を目指すライフスタイルとして「狩猟生活」が注目を集めています。
狩猟を始めるためには、まず狩猟免許を取得する必要がありますが、その過程にはいくつかのステップがあり、難易度も異なります。
この記事では、狩猟免許の各種試験内容とその難易度について詳しく解説します。
また、田舎に住む私のご近所さんには猟師さんが多く、いろんなお話を聞く機会があるので、狩猟の実態についてもあわせてまとめます。
狩猟免許の種類と概要
日本で狩猟を行うには、「網猟」「罠猟」「銃猟」のいずれかの狩猟免許が必要です。
1. 網猟免許
網猟免許は、主に鳥類を捕獲するための免許で、網を使って動物を捕らえる技術が必要です。
網猟免許の難易度は比較的低いとされています。法令に関する知識が中心で、実技試験も比較的簡単な内容です。
ただし、正確さや迅速さが求められる場面もあるため、基本的な身体能力と理解力が必要です。
2. 罠猟免許
罠猟免許は、罠を使用して猪や鹿などの大型動物を捕獲するための免許です。
罠猟免許は、罠の設置技術と動物の行動に関する深い理解が求められるため、中程度の難易度とされています。
実技試験では、適切な設置方法を理解していないと失敗する可能性が高いです。
3. 銃猟免許
銃猟免許は、銃を使用して狩猟を行うための免許で、他の免許に比べて最も難易度が高いとされています。
銃猟免許は、法律で定められた厳しい基準を満たす必要があり、難易度が高いです。特に、実技試験での射撃精度や安全管理の能力は非常に重要で、初心者には相当な準備が必要です。
また、銃猟免許取得後も定期的な更新や講習が義務付けられています。
狩猟の実態:猟友会や収入の実情
猟友会の役割
多くの地域で、狩猟者は「猟友会」と呼ばれる組織に所属しています。猟友会は、地域の狩猟活動を管理・支援するための団体であり、狩猟免許の取得や更新、法令遵守の啓発活動などを行っています。
さらに、狩猟シーズン中には猟友会が主催する狩猟イベントや有害鳥獣駆除の活動に参加することもあります。これにより、狩猟者同士のネットワークが形成され、情報交換や技術の向上に役立っています。
1頭あたりの収入について
狩猟で得られる収入は、捕獲した動物の種類や地域によって異なりますが、一般的に有害鳥獣駆除の場合、猪や鹿などの大型動物1頭あたりで5,000円から20,000円程度の報酬が得られることが多いです。
これに加えて、猟友会や自治体が補助金を提供する場合もあり、さらに報酬が上乗せされることもあります。しかし、収入は安定しているわけではなく、狩猟シーズンや捕獲状況によって大きく変動します。
狩猟だけで生活していけるのか?
狩猟のみで生計を立てることは非常に難しいとされています。多くの猟師は、農業や林業、あるいは別の職業と兼業しており、狩猟はあくまで副収入や地域貢献として行っています。狩猟で得られる収入だけで生活を支えるには、年間を通して安定した捕獲が必要であり、それには高い技術と経験が求められます。
また、装備や免許の更新、銃の管理などにかかるコストも無視できません。したがって、狩猟は趣味や地域活動として楽しむ人が多く、狩猟のみで生活することは難しいとされています。
狩猟活動と地域社会のつながり
狩猟活動は、地域社会に深く根ざした文化でもあります。例えば、捕獲したジビエは地元のレストランや直売所で提供されることがあり、観光資源としても活用されています。さらに、地域の農家や住民との協力関係も重要で、狩猟が農作物の被害を軽減することで、地域全体の生計を守る役割も果たしています。
まとめ
狩猟生活に興味を持つ方にとって、まずは必要な資格を取得し、狩猟の実態を理解することが重要です。
狩猟のみで生活することは現実的には難しいため、副業や地域貢献として楽しむことが一般的ではないかと思います。
狩猟は単なる趣味やレジャーではなく、地域社会の維持や環境保護に貢献する活動であることを頭に入れておいた方が良さそうです。