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【綾町】11/9~10 町民が創る、郷土と文化の祭典~綾町総合文化祭

omi地域ライター/パフォーマー (綾町・国富町・西都市)
『おそらく虫』作:次男(当時2歳) 2023年文化祭に出展

2024年11月9日(土)・10日(日曜日)の2日間、綾町体育館敷地内にて、綾町総合文化祭が開催されます。体育館では町民の方々の作品が展示され、敷地内では出店や各種イベントで賑わいます。今回はその見どころを紹介しましょう。

・郷土芸能披露

綾で伝承されてきた郷土踊りが披露されます。今年は以下の二つの地区の踊りが披露されます。

宮原地区「唐人踊り」

唐人踊りは数年前に明見神社で見たことがあります。天狗や不思議な顔の面をかぶった人間が輪になって、楽しそうに踊ります。これは江戸時代、琉球王国が薩摩藩に貢物を届ける際に、海賊から身を守るための踊りが宮原地区に伝承されたそうです。滑稽な面を被って、海賊たちを喜ばせてその間に貢物を運んだのでしょうか。踊り終わった後、天狗のようなお面の方が、子供たちの頭を撫でて周った記憶があります。天狗に頭を撫でられると、賢くなると言われていますが、親としてはそうなってほしいです。

明見神社の秋祭に毎年奉納されているとか
明見神社の秋祭に毎年奉納されているとか

四枝地区「城攻め踊り」

戦国時代、綾の乱から数十年後。伊東氏と島津氏は長年争っていましたが、天正5年(西暦1573)、劣勢となった当主伊東義祐は綾城に拠点を移します。綾城に攻め入る島津氏ですが、守りは固く、なかなか攻め落とせません。そこで島津は仮装舞踏隊を繰り出し、敵の気を抜き、油断に乗じて攻め落としたという伝承があります。四枝ではこの舞踏が代々伝えられており、それが「城攻め踊り」です。

四枝公民館にて 写真提供:猫町珈琲研究所
四枝公民館にて 写真提供:猫町珈琲研究所

ちなみに戦に負けた伊東氏は、豊後へ落ち延びました(豊後落ち)。この辺りの模様は綾城の二階に展示されています。

みなさん、本番に向けて大忙しです。

城攻め踊り準備中の光景 写真提供:猫町珈琲研究所
城攻め踊り準備中の光景 写真提供:猫町珈琲研究所

取材協力:猫町珈琲研究所

披露場所に注意

郷土芸能披露は、日によって場所が変わりますのでご注意ください。

9日 (土):綾町体育館前駐車場

唐人踊り(宮原)正午~、城攻め踊り(四枝)13時~

他の地区や施設をまわって文化祭会場に来るため、踊りの時間は前後する場合があります。

10日 (日):健康センター前広場

13時〜

・身近な芸術、意外な一面

体育館内には町民の手芸、絵、生け花などの作品展が開かれます。各保育施設や学校、介護施設など、団体ごとに展示されています。以前、近所の方の精密なミニチュア作品を見て驚きました。知人の意外な面を知るきっかけになるかもしれません。

写真は息子たちの作品。

・季節の移り変わりを感じる総合文化祭

他にも色々なイベントが行われます。9日は露店も出店されます。詳しくは下記チラシを参照してください。

猛暑の2024年は夏が秋の季節に入り込み、10月中旬にはいってようやく秋めいてきた感じがします。町の伝統に触れ、人の作品に触れ、文化的秋をスタートさせましょう。うかうかしているとすぐに冬が来ます。今年の秋は短いですから。

令和6年度 綾町総合文化祭

日付:2024年11月9日(土)・10(日)

時間:

9:00~16:30 (9日)

9:00~15:00 (10日)

場所:綾町体育館

住所:〒880-1303 宮崎県東諸県郡綾町南俣543

地域ライター/パフォーマー (綾町・国富町・西都市)

札幌のすすきの周辺で生まれ育ち、新宿、ニューヨークなど喧騒の場所を転々とする。2017年12 月、新宿に別れを告げ、自然を求めて宮崎県綾町に移住。その瞬間、第一子を授かる。仕事の傍らバンド、そしてタップダンス、パントマイムの舞台活動を行っていたが、現在は活動休止中。身近の知ってそうで知らない情報をお届けしていきます。

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