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FAになった時の球団は決まり!? この球場のホームランは10試合で7本目

宇根夏樹ベースボール・ライター
ルーク・レイリー(左)とカル・ローリー Apr 10, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月10日、カル・ローリー(シアトル・マリナーズ)は、10回表にホームランを打った。

 トロント・ブルージェイズのホーム、ロジャース・センターで打ったホームランは、これが7本目だ。レギュラーシーズンの6本に加え、ポストシーズンでも1本打っている。ローリーがこの球場でプレーしたのは、2022~24年のレギュラーシーズン8試合と2022年のワイルドカード・シリーズ2試合。計10試合で7本塁打だ。

 トロントを4度訪れ、ホームランを打たずに去ったことは一度もない。直近の2度は、昨シーズンが3試合で3本、今シーズンは3試合で2本。4月10日の前々日にも、ホームランを打った。

 この7本塁打中、2本はアレック・マノーアからだが、あとの5本はいずれも異なる投手だ。

 2022年以降にアウェーの選手がロジャース・センターで記録したホームランとしては、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)の8本に次ぐ。ジャッジは、このスパンにロジャース・センターで15試合に出場している。3番目に多いライアン・マウントキャッスル(ボルティモア・オリオールズ)は、16試合で5本塁打だ。

 サンプル数はわずかながら、ロジャース・センターをホームとすれば、ローリーは、本塁打王に近づきそうな気もする。パワーはあり、メジャーリーグ2年目の2022年に27本のホームランを打ち、昨シーズンは30本塁打。どちらのシーズンも、ホームの本数はアウェーより少なかった。

 ただ、ローリーがFAになるのは、2027年のオフだ。まだ、年俸調停の申請権すら得ていない。今シーズンの年俸は、79万5000ドルだ。

 プロスペクトのハリー・フォードが台頭するまで、ローリーは、マリナーズでマスクをかぶると思われる。フォードは、2021年のドラフト全体12位だ。現在の年齢は21歳。昨シーズンはA+の118試合で打率.257と出塁率.410、15本塁打と24盗塁を記録し、今シーズンはAAでプレーしている。開幕からメジャーリーグでプレーするのは――その前にメジャーデビューしても――2026年ではないだろうか。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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