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今年最長となる飛距離480フィートのホームランを打った26歳の打者は、2年前に496フィートを記録

宇根夏樹ベースボール・ライター
ヘスス・サンチェス(マイアミ・マーリンズ)Jul 12, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月5日、ヘスス・サンチェス(マイアミ・マーリンズ)は、6回裏にシーズン13本目のホームランを打った。

 この打球は、アッパーデックの中段より上に飛び込んだ。スタットキャストによると、推定飛距離は480フィート(約146.3m)。今シーズン最長のホームランだ。先月21日にホルヘ・ソレーア(サンフランシスコ・ジャイアンツ)が記録した、478フィート(約145.7m)を上回った。

 もっとも、シーズンが終わった時点でも、サンチェスのホームランが最長のままかどうかは、まだわからない。

 2年前の5月30日に、サンチェスは、496フィート(約151.2m)のホームランを打った。この時点ではシーズン最長ながら、9月6日にクリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)が499フィート(約152.1m)のホームランでサンチェスを上回り、その3日後には、C.J.クロンが504フィート(約153.6m)を記録した。ちなみに、これらのホームランは、3人とも、クアーズ・フィールドで打った。

 スタットキャストのデータが存在する2015年以降、各シーズン最長のホームランは、いずれも、490フィート(約149.4m)を下回ったことがない。例えば、昨シーズンは、6月30日に大谷翔平(当時ロサンゼルス・エンジェルス/現ロサンゼルス・ドジャース)が打った、493フィート(約150.3m)のホームランが最長だ。こちらは、エンジェル・スタジアムで記録した。

 サンチェスは、メジャーリーグ5年目の26歳だ。2021年に64試合で14本のホームランを打ち、2022年と2023年は98試合と125試合に出場したが、ホームランの本数はほぼ変わらず、13本と14本にとどまった。パワーのポテンシャルは高いものの、それを存分に発揮し、ホームランを量産するには至っていない。

 なお、マーリンズは、今月の26日~29日に、クアーズ・フィールドで4試合を行う。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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