ゲレーロJr.が20試合連続安打に到達する。この20試合は打率.507、10本塁打、22打点
8月8日、ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)は、二塁打、ホームラン、三塁打を1本ずつ打ち、計4打点を挙げた。1打席目の二塁打により、オールスター・ブレイクの直前、7月14日にスタートした連続安打は、20試合に到達した。
20試合連続安打は、自己最長ではない。2年前の夏に、22試合連続安打を記録している。また、現時点では、今シーズンの最長でもない。見落としがなければ、4番目の長さだ。ブライアン・レイノルズ(ピッツバーグ・パイレーツ)の25試合連続安打、ケテル・マーテイ(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)とアンソニー・ボルピー(ニューヨーク・ヤンキース)の21試合連続安打に次ぎ、ヤンディ・ディアズ(タンパベイ・レイズ)と並んでいる。
ゲレーロJr.のストリークの特筆すべき点は、その内容の濃さにある。この20試合は、打率.507(73打数37安打)と出塁率.575、10本塁打、22打点、OPS1.671。ホームランの他に、二塁打11本と三塁打1本もあり、長打は22本を数える。
2年前の22試合連続安打は、打率.374(91打数34安打)と出塁率.424、3本塁打、13長打、12打点、OPS1.007だった。
今シーズン、ゲレーロJr.の前に20試合以上の連続安打を記録した4人は、いずれも、ストリーク中の打率が.360未満、出塁率は.410未満だ。ホームランは、レイノルズの22試合で6本が最も多い。
マーテイの21試合連続安打に至っては、打率.270(89打数24安打)と出塁率.305、OPS.833。このストリークを経て、シーズン全体の打率と出塁率、OPSは、ストリークの前よりも低くなった。1試合に4打数1安打や5打数1安打でも、このストリークは継続する。
ゲレーロJr.のシーズン・スタッツは、打率.321と出塁率.394、23本塁打、OPS.945だ。2021年の打率.311と出塁率.401、48本塁打、OPS1.002と比べると、ホームランはかなり少ないものの、他の数値は同水準に近い。
ちなみに、今回のストリークが始まる直前の時点では、打率.284と出塁率.356、13本塁打、OPS.799だった。こちらは、過去2シーズン、2022年の打率.274と出塁率.339、32本塁打、OPS.818と、2023年の打率.264と出塁率.345、26本塁打、OPS.788に近かった。
現在の年齢は25歳。来年3月に、26歳の誕生日を迎える。FAになるのは、来シーズンの終了後だ。この夏は、トレードの噂が浮上したが、ブルージェイズは手放さなかった。おそらく、今オフも放出せず、来年のポストシーズン進出をめざすつもりなのだろう。ブルージェイズがゲレーロJr.と延長契約を交わそうとする可能性も、皆無ではなさそうだ。