いらない置き土産 カリフォルニアのビーチが嵐でゴミだらけに
カリフォルニア州南部の「シールビーチ」で、目を疑い、鼻を押さえたくなるような光景が広がりました。普段は美しい砂浜が、ベビーカー、スーツケース、はしご、ショッピングカートといった、ありとあらゆるゴミで覆われてしまったのです。
この場所でいったい何が起きたというのでしょうか。
突然のゴミ山
「シールビーチ」は超高級住宅地で知られるオレンジ郡にあり、地元のサーファーや海水浴客に人気のビーチです。カリフォルニア州で2番目に長い木製の桟橋も有名で、フォトジェニックな海岸でもあります。またロサンゼルス中心部などを流れる全長93キロのサンガブリエル川の河口付近に位置しています。
このように本来は美しいビーチなのですが、先週は上の写真や動画のように一面ゴミで覆いつくされました。
嵐の置き土産
その理由は、度重なる低気圧がもたらした大雨です。水かさを増したサンガブリエル川が、その流域で大量のごみを集めながら流れ、シールビーチにゴミの山を作ったのです。外電によると、あるゴミの山は全長700メートル、幅6メートル、高さ1メートルにも及んでいたといいます。
そもそも市街地を流れるサンガブリエル川の河口に位置するビーチですから、大雨の後にゴミが流れてくることは珍しいことではないようです。しかしながら今回は、地元の人も見たことがないほどのゴミの量で、普段はせいぜい1~2日で終わる清掃作業が、今回は1週間近くもかかったようです。
(↑ゴミで水質汚染も進み、当局が海に入らないよう注意を促した)
大雨の今冬
今冬、カリフォルニアでは例年を上回る量の雨や雪が降っています。
上の表の右端の数字は1月の降水量の平年比(%)を表していますが、多くのところで平年を上回る量の雨が降り、場所によっては2倍から3倍以上の量が降っているのがわかります。
また2月に入ってからも雨や雪がたびたび降っています。例えばロサンゼルス市街地では、たった8日間で2月の月間降水量の4分の3に匹敵する雨が観測されました。このため道路が冠水したり、雪で道路が閉鎖となったり、交通事故も多発したりしているもようです。
13日(水)からも再び天候が崩れる予想が出ており、雨の多い傾向はしばらく続きそうです。