WBA4位が3位を食って、スーパーフェザー級タイトル挑戦権を獲得
1995年8月18日生まれの26歳、レイモント・ローチ・ジュニアが、116-112、116-112、117-111のスコアで判定勝ちを収め、WBAスーパーフェザー級タイトル挑戦者決定戦を制した。
ローチは、9歳で父親からボクシングの手ほどきを受けた。中学生になると週に5回ジムに通ってボクシングに打ち込んだが、高校時代はフットボールに熱中するあまり、一度グローブを外している。
再びボクシングを選び、2013年にナショナル・ゴールデングローブと全米ユース大会で優勝。アマチュア戦績は125勝15敗。5敗のうち2つは、ジャーボンテイ・デービスに喫したものだ。
2014年にゴールデンボーイ・プロモーションと契約し、プロに転向。父をマネージャー&トレーナーにすることを、オスカー・デラホーヤが後押しした。当時、ローチはエンジニアリングを専攻するメリーランド大の学生でもあった。
アマチュアでの豊富なキャリア、しっかりとした基礎を武器としたローチは、19勝1引き分けで、2019年11月にWBOスーパーフェザー級タイトルに挑むも判定で敗れている。
今回のファイトは世界戦線に再浮上するチャンスだった。ローチは試合開始ゴングからハイペースで多彩な攻撃を見せた。スピードがあり、フォームが綺麗な選手だ。
ポジション取りも巧く、まとめて打てる。5回には右ストレートでWBA同級3位の対戦相手、アンヘル・ロドリゲスをグラつかせた。7回にも、左ボディーでダメージを与えた。
ディフェンスも良く、決定打はもらわなかった。ただ、終盤に向けて失速し、迫力に欠けた点が今後の課題か。
23勝(9KO)1敗1分けとなったローチは、試合開始時点で同級4位。3位を下したことで、タイトル挑戦が現実的になりそうだ。
オスカー・デラホーヤは、近くローチに2度目の世界戦を用意するか。彼はチャンスをモノに出来るか。