【南岸低気圧】今朝の雪で終わりじゃない!関東は5日夕方からの雪に備えを:予報士解説
昨夜から今日4日の朝にかけて関東では雪がちらついたところがあり、「昨日からニュースで騒いでいた南岸低気圧はこれのことか」と思った人もいるかもしれません。が、本番はこれから。
明日5日夕方から明後日6日朝にかけて沿岸を別の低気圧が通過し、今朝にかけての雨・雪よりも降る量は多くなりそうです。
2度目の低気圧はより発達・より接近
西日本や東海・関東に昨夜から今朝にかけての雨や雪をもたらした低気圧は、さほど発達しなかった上に、関東付近を通る際は陸地から比較的離れたところを通ったため、雨と雪をすべて合わせてもあまり多くの量は降っていません。
一方で、これから明日5日~6日にかけて通過する予想の低気圧は、発達しながら沿岸に沿って東進する見通し。
そのため、もし降るものがすべて雪だった場合に大雪になってしまうので、気象庁から四国・近畿・関東に対して注意喚起の情報が出されているのです。
関東で予想される雪の量は
気象庁が3日夕方に発表した情報によると、5日18時から6日18時までの24時間に予想される降雪量は、いずれも多い所で、
▼関東北部(山地・平地ともに):20~40cm
▼箱根から多摩地方・秩父地方にかけて:20~40cm
▼関東南部の平地:5~10cm
となっています。
このうち関東北部や、南部でも多摩や秩父など山沿いの地域に関しては、大雪となる確度は高くなってきていると言えます。
一方で都心を含む関東南部の平地はまだ「大雪」となるかは判断しづらいものの、「雪が降る」こと自体は普通にあり得る気温が予想されています。
関東上空は低温が持続する予想
昨夜から今朝にかけて冷え込んだと感じた人が多いと思いますが、明日5日の夜にはさらに冷えそうです。
上空約500mにおける予想気温(上図)を見ると、関東は都心も含め0度以下の寒気に包まれる見通し。
通常、テレビの天気予報では上空約1500m付近でマイナス6度以下だと雪、それより高いと雨、という説明をされると思いますが、500mはそれよりかなり地面に近いところを見ているので、より実際の雨・雪の境目が見やすくなります。
その500m高度の気温で都内全域が0度以下ということは、雪がかなり降りやすいということ。
たとえ大雪にならなかったとしても、雨で濡れた地面は6日の朝にかけて凍結するおそれがあり、6日朝の通勤・通学時に影響を与えそうです。
備えておきたいことは
都心で降るものが雨でも雪でも、そして少しの雪でも大雪でも、6日朝の通勤・通学時間帯には路面の状態が悪いおそれがあり、徒歩の場合は通常より時間がかかるほか、バスや車を使う人にとっては遅れや代替手段を考えておく必要があります。
ちょうど私立大学など入試のシーズンでもあり、受験生は一層の注意が必要です。
また、関東での雨または雪の降り始めは5日夕方になりそうですが、もし降り始めからすべて雪で降った場合は、5日の帰宅が困難になるおそれも。
5日の夕方以降に関しては、いつでも予定を変えられるように今から調整を始めておくのがおすすめです。