甲子園で働く人達
監督気分でベンチに座れるスタジアムツアー
甲子園歴史館ではベンチに入ったり阪神の練習見学が出来るスタジアムツアーを1日5本(試合の無い日は3本)行っている。
また、ナイター日にツアーと併せて開催されるOBトークショーでは、酒の席での武勇伝や現役時代に対戦した選手の中で1番すごかったのは?などの裏話をテレビやラジオ解説でお馴染みのOBから聞ける。
12:30までにスタートするツアーではベンチやグラウンドに入ることが可能。ただし、芝生や土の部分には触れることが出来ないため写真のように人工芝部分の上にうつ伏せになり写真を撮る人が続出する。ツアーガイドのスタッフの話では、参加者の中には選手の実家や家族構成まで熟知したトラマニアの強者もいるらしい。過去にはマウンドから投球したり芝生の上でキャッチボールが出来るイベントも行われた。スタジアムツアーの申し込みはこちら
世界一のグラウンド整備士集団
阪神・和田監督が現役を引退した時、スピーチの中で感謝の言葉を述べたのが甲子園のグラウンド管理を任されている阪神園芸の皆さん。常に最高のグラウンドコンディションを保つため、匠の技による散水は季節やその日の天気によって量を変えている。
甲子園にはグラウンドの土部分を全てカバーするシートがあり、雨の予報だと前日の夜からグラウンドはオレンジ色のシートで覆われる。試合開始までに雨が止めば、夕方までどんなに土砂降りでも何ら問題は無い。
ナイターの日は朝9時に球場入り。午前中にグラウンド整備と外野の芝刈りを済ませ、昼休憩を挟んで13時頃から芝生の穴が空いている部分に土入れ。20分頃から散水。その後は練習と試合に合わせてグラウンド整備を行う。もちろん試合の無い日でも手入れは怠らない。「イレギュラーしたら心が痛む。放っておくと固くなってしまうので。土も生きてますから」というプロフェッショナル集団だ。
合言葉は「来た時よりも美しく」
甲子園に行ったら席が汚れていた、ゴミだらけだった。おそらくこんなことは無いはずです。なぜなら全てのお客様が楽しく野球観戦出来るようクリーンスタッフの皆さんが昼夜を問わず仕事に励んでいてくれるから。
掃除を行う人数は朝班、夜班それぞれ20人強。朝は7時から、夜は試合終了後に通路や座席のゴミ拾い。開門前には球場スタッフが4万7千を超える座席を1つ1つ水拭きして大観衆を迎え入れる。
掃除のおばちゃん曰く、勝った日と負けた日ではゴミの量が違うという。そのため前日の試合を観ていなくても落ちているゴミの量で勝敗がわかるらしい。特に顕著なのがライトスタンド。敗戦翌日にはポップコーンが散乱している。阪神ファンの皆さん、球場に来た時の合言葉は「来た時よりも美しく」ですよ。