HSPが不安神経症を患いやすい原因は?有効なセルフケアについて
こんにちは、精神科医しょうです。
繊細さんは、生活の中でさまざまな不安や心配を感じやすい傾向があります。
たとえ楽しいことや嬉しいことであったとしても、神経が過剰に興奮しやすくネガティブな思考におちいっていたということもあるようです。
日常生活を送る上で、ストレスを常に感じていると、やがて不安神経症を発症する要因にもつながりかねません。
今回は、繊細さんと不安神経症の関係と対策について解説していきたいと思います。
繊細さんが不安神経症を患いやすい!?理由とは
不安神経症は、不安障害の一つで強い不安感情がつきまとうことで、心身のバランスが乱れ、日常生活に支障をきたしてしまう病気です。
強い不安感情を抱くきっかけはさまざまで精神的なショックや過度のストレス、環境の変化などがきっかけになることが多いようです。
特に繊細さんは、真面目で良心的な人が多いため、多くのことに刺激を受けてしまう傾向があり、不安神経症の発症要因として本人の気質も影響している可能性もあります。
不安神経症を患いやすい傾向がある人の特徴を参考までにあげておきます。
・ストレスへの対処が苦手
・感受性が強く心配性
・真面目で責任感が強い
・劣等感を抱きやすい
・小さなことに落ち込みやすい
・何事もネガティブに考えてしまいがち
不安神経症の発症原因の一つであるストレスとは?
脳と心と体は深く関係し、常にバランスを取ることで生命を維持しています。
しかし、強いストレスを長く受け続けるとバランスが乱れやがては、病を発症することへとつながってしまいます。
では、ストレスによって脳や心身はどのようなダメージを受けているのでしょうか?
ストレスを受けた時、私たちの心身は3段階で変化すると考えられています。
順番に見ていきましょう。
①ストレスを認識する
脳がストレスを感じ始めると、ストレスと戦うために必要なストレスホルモンが分泌されます。
そして交感神経が活発化し、ホルモンの一種であるアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、心拍数や血圧などが上がります。
②ストレスと戦うもしくは、回避しようとする
脳はストレス要因に対して戦う準備をしたり、もしくは回避するための準備をしたりします。
③心身に影響が表れる
ストレスの対処が上手くいかなかった場合は、戦いが慢性化することになります。
アドレナリンやノルアドレナリンが過剰に放出され、強い疲労を感じるようになってしまいます。
怒りや不安などの感情がおこり、無理矢理抑え込んでいると状況は悪化し、心身に深刻なダメージを与えてしまいます。
さらにストレス過多により脳がダメージを受けると、不安神経症、パニック障害、強迫性障害といった不安障害の引き金になることがあります。
繊細さんが不安神経症にならないためのセルフケアとは?
不安神経症の発症要因は、はっきりとは解明されていませんが、ストレスや本人の気質、遺伝などと考えられています。
繊細さんは人一倍、不安やストレスを感じやすい気質を持っているため、どちらかというと不安神経症を発症しやすい傾向があるのではないかと考えています。
そこで、日頃からストレスを溜めないためのセルフケアについていくつか紹介したいと思います。
・一人になる時間を作る
繊細さんは一人でいる時に心身のバランスが整い、疲労を回復する傾向があります。
一人の時は人の目を気にする必要もないため、ありのままの自分でいられる貴重な時間でもあります。
休みの日などは、無理に予定を詰め込まず一人でゆっくり過ごせる時間を確保するようにしてみましょう。
・疲労を感じたら休息する
仕事や学業でも詰め込み過ぎは禁物です。
休みなしで作業をするよりも、適度に休息し気分をリセットしてから、専念する方が効率良くこなすことができるハズです。
ついつい不安や心配が先走ってしまい、休息することに罪悪感を抱いてしまうかもしれませんが、先のことを考えると効率的だと割り切り、メリハリをつけて生活をしてみましょう。
・リラックスできる方法をいくつか持つ
常に頭をフル回転させている繊細さんにとって、リラックスできる時間は貴重なものです。
体がリラックスすると副交感神経の働きが優位になり、安眠効果をもたらしたり、免疫力を高めたりしてくれます。
リラックスする方法は人によって違いますが、ぬるめのお湯につかったり、マッサージをしたり、瞑想をしてみたりなど、体を休めるためのゆっくりした動作をすることがオススメです。
まとめ
今回は、繊細さんと不安神経症の関りについて考えてみました。
些細なことがきっかけで、大きなストレスを抱え込んでしまうと、病を発症するきっかけを作ってしまいます。
繊細さんは、日頃から自分を労わることを忘れず、自分の気持ちに正直に生きることを忘れないでくださいね。
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